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<杜の都のチャレン人>地縁のバトンつなぐ

常にムードメーカーの平井さん=仙台市宮城野区

◎名物町内会の次代を担う 平井勝さん(46)

 約4500平方メートルの会場を縦横に駆け巡る。5、6の両日、仙台市宮城野区の福住町公園であった福住町町内会(412世帯)主催の「福住夏まつり」。実行委員長の役目を今年も全うした。
 来場者は2日間で2000人を上回る。単一町内会の企画では市内屈指の規模だ。会場でひっきりなしの要望に手際よく応えていく。「だから雑用係なの」。気さくな笑顔で軽妙に切り返す。12人いる町内会副会長で最も若い。
 仙台に移り住んで18年がたつ。住まいに福住町を選んだのは「職場(多賀城市)と仙台市中心部の中間点だった」から。町内会では長らく、関心の薄い「その他大勢」にすぎなかった。
 転機は2011年の東日本大震災。町内会が避難所とした集会所に家族4人が身を寄せた。「下の娘が生まれたばかり。ストーブがあって助かりました。こちらに地縁血縁がなく心細かったのです」
 少年期のボーイスカウトで培われた「食わせてもらったら働こう」の精神が頭をもたげた。感謝を込め、率先して動くうち、仲間が増え、気付けば町内会に欠かせない存在になっていた。
 福住町町内会は自主防災マニュアルによる防災訓練や、宮城県内外の住民組織との災害時相互協力協定といった先進的な取り組みで知られる。「自分たちの町は自分たちで守り、縁ある地域同士が支え合おう」。できるだけ行政に頼らず減災を図る姿勢に共鳴し、休日などを利用してさまざまな活動に加わった。
 実行委員長として臨んだ5回目の夏まつり。子ども会やPTAのつながりで巻き込んだ20〜40代の担い手が増えてきた。「忙しい世代ですが、手伝える範囲でバトンをつなげばいいと思うのです」
 菅原康雄会長(69)は「誰とでもすぐ打ち解けられ、行動力も抜群」と評する。注目度の高い町内会の次代を託される期待を感じるが、気負うそぶりはない。「大丈夫、周りにどしどし頼みますから」(志)

<ひらい・まさる>71年愛知県東海市生まれ。東海商高卒。多賀城市の物流機械メンテナンス会社に勤務。13年福住町町内会(仙台市宮城野区)副会長。毎年秋にある町内会の防災訓練では、町内在住の田子中生徒を担当する。


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2017年08月19日土曜日


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