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<福島第1>凍土遮水壁 最後の凍結開始 2〜3カ月後完成目指す

冷却材を循環させるバルブを開ける作業員ら=22日午前9時ごろ(代表撮影)

 東京電力は22日、福島第1原発1〜4号機の建屋周囲の地盤を凍らせる「凍土遮水壁」の完全凍結を開始した。高濃度汚染水の発生を減らす切り札として国が350億円かけて整備した氷の壁は、稼働開始から1年5カ月を経て完成のめどが立った。
 建屋を囲む1.5キロのうち、山側中央の7メートル区間の凍結が残っていた。同日午前、作業員がバルブを開け、マイナス30度の冷却材を地中配管に循環させた。
 氷の壁の完成まで2〜3カ月かかるとみられる。凍結に先立ち、東電は地下水の流れを遅くする薬剤注入工事を行っている。
 凍土壁は深さ30メートルの凍結管1568本を地中に打設。2016年3月末に凍結が始まった。建屋周辺への地下水流量が急減し、建屋内の汚染水が漏れ出すのを防ぐため、海側から凍結範囲を徐々に広げてきた。
 原子力規制委員会は今月15日、建屋周囲の井戸「サブドレン」などで地下水位の調整が可能と判断し、凍結を正式に認可した。
 冷却にかかる電気代は年間10億円。汚染水の処理完了まで運転を続ける。
 作業に立ち会った経済産業省資源エネルギー庁の木野正登廃炉・汚染水対策官は「雨水を浸透させない対策など汚染水を減らすさまざまな取り組みを組み合わせ、成果を出していく」と語った。


2017年08月23日水曜日


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