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<福島第1>凍土壁の完全凍結開始 汚染水の抑制効果焦点

配管に冷却材を流す作業が開始された「凍土遮水壁」の未凍結区間(代表撮影)

 東京電力福島第1原発1〜4号機建屋への地下水流入を減らす「凍土遮水壁」の完全凍結が22日に始まった。氷の壁の遮水機能と、建屋周囲の井戸「サブドレン」からのくみ上げなどが効果を発揮し、高濃度汚染水を目標通り減らせるかどうかが焦点となる。
 汚染水は、原子炉建屋に流れ込んだ地下水や雨水が溶融燃料(燃料デブリ)を冷やした水と混じり合って発生。東電は、多核種除去設備(ALPS)などで浄化し、増設したタンクにため続けている。
 現状では全てを処理できず、5万3000トンの汚染水がタービン建屋などにたまっている。津波が再び襲来して海に流出するリスクがあり、原子力規制委員会は早期除去を求めている。
 凍土壁が完成すれば、汚染水の発生量は現在の1日160トンから100トン以下に減る見通し。サブドレンや凍土壁が稼働する前は400トンに上っていた。東電は今後、サブドレンのくみ上げ機能を増強するとともに、汚染水の浄化処理を加速させる。
 東電は2020年9月までに建屋内の汚染水を一掃する目標を掲げる。さらに凍土壁が効果を発揮し、発生量を抑制できれば、「18年8月には汚染水を全て受け入れるためのタンクの容量を確保できる」とも試算する。
 ただ、建屋内の汚染水一掃は内部での作業を伴うため、汚染物質の外部飛散を防ぐ対策などが必要。凍土壁の効果も今のところ明確ではなく、汚染水の除去が想定通りに進むかは不透明だ。


2017年08月23日水曜日


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