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<Eパーソン>税制改正や情報技術の進展 広がるニーズに対応

木口隆(きぐち・たかし)神奈川大卒。会計事務所勤務を経て93年に税理士登録。95年に山形市に税理士事務所を開設。13年東北税理士会専務理事。17年6月から会長。60歳。山形県上山市出身。

 東北の税理士約2500人が所属する東北税理士会のトップに就いた。宮城県以外からの会長選出は、1951年の会発足以来2人目で、約50年ぶり。税制改正や情報技術の進展で税理士を取り巻く環境は変化を続ける。意気込みを聞いた。(聞き手は報道部・田柳暁)

◎東北税理士会 木口隆会長

 −取り組みたいことは。
 「納税者との信頼関係を構築しなければ仕事が成り立たない。税務代理や書類作成のほか、企業の会計参与や成年後見人など業務の幅が広がっている。会員は新しい分野に進出し、顧客のニーズに応えてほしい。会として研修の機会を増やすなどの対応を取りたい」

 −帳簿管理の電子化が進み、税理士に求められる役割が変化している。
 「かつては簿記を身に付けていないと仕事にならなかったが、今は無料の会計ソフトもある。今後は法律との整合性や適正な税務処理のチェックが活躍の場になる。消費税であれば軽減税率の導入で税計算はより複雑になる。税の専門家として企業を支える」
 「個人からは相続税の相談が増えた。税制改正で基礎控除額が下がり、税額が増えるのかという内容が多い。相続税対策でアパートを建てる人がいるが、税金が安くなっても借金の方が多い場合もある。聞きかじった知識で判断せず、専門家に相談してほしい」

 −東日本大震災を受け、災害時の税制に関する提言、要望を続けている。
 「3度にわたり提言をまとめた。例えば被災者生活再建支援金の扱い。災害時の所得税を軽減する雑損控除は従来、損失額から支援金分を差し引いて計算したが、支援金の趣旨に合わなかった。震災後、特例法で差し引かないことになり、関係法令も改正された。今後も被災者、中小企業の立場で改善を求める」

 −正しい納税意識の普及にも力を入れている。
 「税金について考えてもらおうと2014年度から市民フォーラムを始めた。税制と震災復興や女性活躍を取り上げ、本年度は消費税をテーマに山形市で開催する。小中学校で実施している租税教室も、大学生や主婦を対象に加えるなど幅を広げたい」


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2017年08月24日木曜日


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