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<台風10号豪雨から1年>214世帯なお仮設暮らし

 岩手県内で死者21人、行方不明者2人を出した台風10号豪雨から、30日で1年となる。5市町村の仮設住宅には現在、計214世帯が暮らしている。最も被害の大きかった岩泉町を中心に道路や河川の改修、住宅や産業の再建が本格化。達増拓也知事は28日の定例記者会見で「同じような被害が出ないよう防災体制を強化した。スピード感を持って復旧事業を進めたい」と話した。

<被害状況>
 岩泉町で20人、久慈市で1人が亡くなり、岩泉町で女性1人、宮古市で男性1人の計2人が行方不明になっている。
 被害額は土木施設が約440億円、農林水産業関係が約335億円など総額1428億6972万円。県内で起きた大雨被害では過去最大となった。

<住宅再建>
 住宅被害は17市町村計4504世帯。内訳は全壊478世帯、半壊1906世帯など。
 岩泉町と宮古市、久慈市、野田村、普代村は東日本大震災の被災者向け仮設住宅から振り分けた分を含め、計265戸の仮設住宅を整備した。1日現在で岩泉町183世帯、久慈市25世帯など計214世帯が入居する。

<道路復旧>
 小本(おもと)川の氾濫により、一部区間で片側交互通行が続く岩泉町の国道455号は、10月に本格的な復旧工事に着手する。川に2本の仮設橋を架け、対岸に迂回(うかい)路を設ける計画だ。全面通行止めが続く釜石市の県道は本年度中、岩泉町の県道は2018年度中の復旧を目指す。
 復旧工事の発注率は35.1%(7月末現在)と低迷。達増知事は「測量、設計など発注準備に時間を要している。応援職員の派遣を引き続き要請したい」と話す。

<河川改修>
 県は、岩泉町を流れる小本川と安家(あっか)川など7河川で、川幅を広げたり新たに堤防を整備するなどの改修を順次実施。11月までに全ての工事に着手し、20年度中の完了を目指す。

<産業再生>
 被災した下安家(あっか)(野田村)のサケふ化場は9月に一部稼働を再開する。小本(岩泉町)、松山(宮古市)の2カ所のふ化場と合わせ、復旧工事の完了は18年2月の見込み。県内に10カ所あるふ化場のうち、9カ所で本年度内に稼働を再開できる見通しとなった。
 被災農地221ヘクタールのうち、復旧したのは71ヘクタール(32.1%)。残りは18年3月までの復旧を目指す。
 工場が被災した岩泉町の岩泉乳業は、10月に「岩泉ヨーグルト」の生産を再開する。


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2017年08月29日火曜日


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