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鎮魂の明かり海面に再び 気仙沼・舞根2区で20年ぶり灯籠流し

海面を照らす灯籠

 宮城県気仙沼市唐桑町の舞根(もうね)2区防災集団移転団地「舞根陽向台団地」の住民が30日夜、地域に伝わる灯籠流しを約20年ぶりに復活させた。東日本大震災の犠牲者の鎮魂や生活再建への願いを込めた灯籠の幻想的な光が、漁港の海面を彩った。
 住民が毎年8月30日に地元の漁港で実施していた伝統行事だったが、約20年前に海上に浮かべたイカダが燃えてから、行事を中断していたという。
 住民約50人が見守る中、「みんなで舞根に戻ることができました」「復興、復活」などの文字が書かれた約80個の灯籠が漁船から海に流された。
 舞根2地区は、津波で52世帯の約8割以上の家屋が流失。いち早く集団移転を実現させ、今は23世帯が約40メートルの高台に住む。生活の再建が進み、地域の結び付きをさらに強める狙いから灯籠流しを復活させた。
 会場となった漁港には祭壇も設けられた。舞根陽向台管理協議会の畠山孝則会長(72)は「震災から約6年6カ月がたち、暮らしも落ち着き始めた。津波で亡くなった住民の冥福を祈るためにも、灯籠流しが必要だと考えた」と話した。


2017年09月01日金曜日


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