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<福島県立医大>オキシトシン、太ったマウスほど肥満抑制効果 臨床応用へ一歩

 福島県立医大の前島裕子准教授(肥満代謝学)らのグループは、肥満の抑制効果があるとされるホルモン「オキシトシン」(OXT)について、マウスを使った実験の結果、高脂肪食を与えられて体重が増加した個体ほど抗肥満効果が高かったと発表した。
 人に対するOXTの肥満抑制効果はこれまで、一致した見解が得られていない。グループは「臨床応用に向け、OXTが有効となる条件を明らかにできた」としている。
 前島准教授らは10日間、一定量のOXTをマウスに投与。性別や脂肪分布、体重ごとに体重制御効果を分析した。
 コンピューター断層撮影(CT)により、太ったマウス(体脂肪率36%)で内臓脂肪、皮下脂肪ともに15〜20%減少した。雄、雌に関係なく効果が得られることも分かった。
 通常食を与えられ、太っていないマウス(体脂肪率10%)の減少率は雄が3%、雌はほとんど効果がなかった。マウスが痩せるほど肥満抑制効果は小さくなった。
 グループの下村健寿同大教授によると、米国などでOXT投与の臨床実験が行われているが、肥満抑制効果に関する統一見解は得られていない。下村教授は「今回の研究がOXTが有効となる肥満患者を識別する基礎データになる」と期待する。
 研究は美容外科大手高須クリニックなどと共同で実施。英科学誌「サイエンティフィック・リポーツ」に掲載された。

[オキシトシン]脳から分泌されるホルモンの一種。母乳を分泌させたり、出産時に子宮を収縮させたりする働きがあり、陣痛促進剤として使われている。安心感や信頼感を育む作用もあるとされ、投与が自閉症などの有効な治療法になるとの研究結果もある。


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2017年09月01日金曜日


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