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<この人このまち>ダルライザー 何度も立ち上がる姿見て

和知健明(わち・たけあき)1980年白河市生まれ。東京で演劇を学び、2004年に帰郷。実家の結婚式場で働く傍ら、08年からダルライザーとして活動。15年にダルライザープランニングを設立、代表を務める。

 福島県白河市のご当地ヒーロー「ダルライザー」が人気だ。だるまのように何度も立ち上がり、ヒーローとは何かを自問する。伝えるのは夢を諦めない大切さ。制作者の和知健明さん(37)は、俳優の夢破れて戻った古里で「地域よ立ち上がれ」と真っ赤なスーツ姿で闘う。(郡山支局・岩崎かおり)


◎白河市のご当地ヒーロー「ダルライザー」和知健明さん(37)

 −ダルライザーの誕生は2008年でした。
 「俳優の夢を諦めて白河市に戻ったのが04年。その後、病気になったり長男が生まれたりといった、転機がありました」
 「地元では白河商工会議所青年部に入ったものの、商店街はシャッターが目立つ。地域を活性化させたいとの思いが強まり、青年部仲間と話し合って浮かんだのがヒーローでした」

 −込める思いは。
 「モチーフは地元名産の『白河だるま』。起き上がる『ライズ』と掛け合わせて命名しました。決めぜりふは『努力と工夫で何度でも立ち上がれ』です」
 「身近な存在にしたいので、設定は生身の人間。ヒーローも私たちと変わらない。困難にぶち当たり、必死に乗り越える姿を見せていこうと考えました」

 −活動は。
 「イベントや幼稚園などでヒーローショーを続けています。東日本大震災後は関東で白河の魅力をPRしてきました」

 −映画も完成し、7月に市内で公開されました。
 「約200人の市民の方々が出演してくれました。白河に映画館はなく、手作りの劇場で約1カ月の上映。来場者は3000人を超えました」

 −映画の主人公は俳優の夢を諦めて帰郷した青年。ご自身と同じです。
 「ごく普通の私が歩んだ道を映画にし、ごく普通の人でも何かを変えられると伝えたかった。若者や同世代の共感を得られ、手応えを感じています」

 −映画祭に出品しているそうですね。
 「国内三つの映画祭にエントリーし、海外向けに英語字幕も準備中。多くの人に見てもらい、地方の共通課題である地域活性化のため、誰もが何かできると伝えたい。白河の魅力も知ってもらい、ロケ地巡りをしてくれたらいいですね」

 −最後にテレビ番組風に聞きます。あなたにとってヒーローとは。
 「人を笑顔にできれば誰もがヒーローになれる。子どもたちには『それぞれの分野でヒーローになれ』と話しています。『僕はヒーローだ』と思うことを、夢に向かう原動力にしてもらいたいです」


関連ページ: 福島 社会

2017年09月04日月曜日


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