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<東芝>新工場に岩手期待 知事「復興へ大きな希望」

 東芝が半導体子会社「東芝メモリ」(東京)の新工場を北上市に建設すると発表したのを受け、地元には6日、産業集積や波及効果への期待感が広がった。計画表明から約9年半を経て、巨大プロジェクトがようやく動きだす。
 北上工場への投資額は1兆円規模とされる。高橋敏彦北上市長は「関連企業の進出、住宅着工など経済効果は計り知れない」と話し、国や岩手県と連携してインフラ整備を支援する方針を示した。
 東芝が北上進出を表明したのは2008年2月だった。しかし、直後のリーマンショックで翌09年1月には着工延期を発表。北上市は毎年のように市長が東芝本社を訪問し、感触を探り続けてきた。
 「自動車と半導体」を成長産業の中核と位置付ける岩手県の達増拓也知事は「数十年に一度の大型誘致で、最先端技術を用いた新工場の立地は東日本大震災からの復興に向けた大きな希望の光になる」との談話を出した。
 地元経済界の期待も大きい。北上商工会議所の佐藤正昭会頭は「技術力の底上げや地域の知名度アップにつながる」、東北経済連合会の海輪誠会長は「半導体産業は自動車産業と同様に裾野が広い。東北全域に経済効果が波及する」と歓迎した。
 ただ北上市など岩手県南部には企業進出が相次ぎ、人手不足が深刻だ。地場の企業経営者は「優秀な人材の獲得競争が繰り広げられるかもしれない」と不安視する。
 発表のタイミングを巡っては、フラッシュメモリー事業で協業する米ウエスタン・デジタルから譲歩を引き出すための交渉材料との見方もある。地元経営者は「東芝本体が揺らいでいるときだけに、このまま話が進んでくれればいいのだが」と語った。


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2017年09月07日木曜日


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