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豪族か 古墳の石棺から全身人骨 東北学院大調査、東日本で初

灰塚山古墳の石棺で発見された人骨(東北学院大提供)

 福島県喜多方市慶徳町に古墳時代中期(5世紀ごろ)に築かれた前方後円墳「灰塚山古墳」の石棺から、会津地方を支配した豪族の男性とみられる全身の人骨が出土したことが7日、分かった。調査した東北学院大文学部の辻秀人教授(考古学)によると、同時期の古墳から支配者の全身骨格が良い状態で出土するのは、東日本で初めてとみられる。

 古墳は同市西部の丘陵にある全長61メートルの大型前方後円墳。石棺は昨年、後円部で見つかり、辻教授らの研究チームが今年8月から内部を調べていた。
 人骨は身長150〜160センチ。両手首、両足首を除き、頭蓋骨や背骨などほぼ完全な状態で残っていた。歯は上顎に1本、下顎に数本あり、擦り減り具合などから高齢で死んだとみられる。石室内は真っ赤に塗られ、人骨の脇に大刀や剣があった。
 古墳の南側約1キロには会津地方を治めた豪族の居館跡で国指定史跡の古屋敷遺跡があり、ここを拠点にしていた王者が埋葬されたとみられるという。
 辻教授は「約1500年前の会津地方の支配者の人物像が明らかになった。今後、DNAなどによる最新の科学分析で、より具体的に古代王者の姿が分かるようになる」と指摘する。
 研究チームは昨年、後円部で木棺と石棺を発見。大刀や剣といった鉄製武器、竹製の竪櫛(たてぐし)など大量の副葬品が出土し、大和朝廷と深い関係の権力者が会津地方にいた可能性があると分かっていた。
 一般向けの現地説明会は17日午前10時から開催される。雨天時は地元の慶徳ふれあい館で説明する。


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2017年09月08日金曜日


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