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クラシックカーEVで復活 震災教訓 災害に備え

EVに改造されたクラシックカーを眺める猪股社長(右)

 旅客運送業の仙台バス(宮城県岩沼市)が約60年前のクラシックカーを電気自動車(EV)に改造した。東日本大震災を教訓に、三代にわたって親しまれた名車が災害に強く、環境に優しい車に生まれ変わった。
 クラシックカーは、ドイツ製の「メッサーシュミットKR200」。全長約3メートル、高さ約1.5メートルの小型三輪車で前後2人乗り。仙台バス社長の猪股正之さん(54)の祖父が購入し、自家用車として使用していたが、約10年前に故障して動かなくなった。
 改造は横浜市の専門業者に依頼した。エンジンやガソリンタンクを取り外し、モーターとリチウムイオンバッテリーを載せた。費用は約230万円。約6時間のフル充電で約45キロ走行できる。最高速度は80キロ程度だという。
 仙台バスは震災後、被災した仙台空港アクセス線とJR常磐線の代行バスを運行したが、ガソリンの確保が困難になり、運行継続に苦労したという。
 震災を教訓として、同社は現在、社屋に太陽光発電設備を導入したり、営業車としてEVを配備したりして災害への備えや環境対策を強化。保管していたクラシックカーもEVに改造することにした。
 猪股さんは「クラシックカーを走らせ、EVの認知度を高めたい。今後は、バスも電気で走らせる」と意気込む。
 改造を手掛けた業者によると、バッテリーの性能が向上してEVの走行距離が伸びるなどしたため、クラシックカーの改造依頼が急増しているという。


2017年09月11日月曜日


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