宮城のニュース

<被災ビル被害認定>元所有者が清月記を提訴

 東日本大震災で被災した仙台市青葉区の雑居ビルの売買契約で、買い主の冠婚葬祭業清月記(仙台市)が不当に利益を得たとして、元所有者の男性(東京)が11日、同社に約7600万円の返還を求める訴えを仙台地裁に起こした。
 訴えによると、元所有者は2012年3月29日、清月記が自前で解体する「半壊」の被害認定を前提に同社と売買契約を締結。土地の評価額は約2億円で、実際の売買額は1億3500万円だった。
 ところが、市は契約2日前の同27日、認定を公費解体対象の「大規模半壊」に引き上げた。清月記は契約後、市にビルの解体を申請し、解体費約7600万円は公費で賄われた。
 認定変更の根拠となった同22日の調査には清月記の取引業者が立ち会っており、市の担当者はその場で認定引き上げの見通しを伝えたという。ただ、契約時に清月記側から認定引き上げに関する説明は一切なく、元所有者は「『大規模半壊』への変更を把握したのは契約後だった」としている。
 仙台市内で記者会見した元所有者の代理人弁護士は「価格を左右する重要な情報を清月記側だけが知った上で売買契約を締結しており、(半壊を前提とした)契約は無効だ。被災者救済のための行政手続きが不適切に利用された」と主張した。
 清月記の代理人弁護士は「訴状が届いていないのでコメントは差し控える。事実関係は法廷で明らかにする」と話した。


2017年09月12日火曜日


先頭に戻る