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<サンマ>不漁で直送便発送できず 祭りも延期

10日ぶりのサンマの水揚げ。量は少なく、魚体も小さい=11日、大船渡市魚市場

 三陸の水産関係者が、サンマ漁の不振に頭を抱えている。8月下旬に大型船の今季サンマ漁が解禁された後、水揚げが全くない漁港もあり、記録的不漁に終わった昨季をさらに下回る状況だ。既に宅配便や関連イベントにも影響が出始めている。

 大船渡市魚市場に11日、実に10日ぶりの水揚げがあった。ただ、水揚げされたのはわずか1隻11トンで、魚体も大半が120グラム以下。「魚影が薄いし、型も小さい」。入港した塩釜市の大型サンマ船「第18漁栄丸」(199トン)の八木正明船長が肩を落とす。
 東北の主要漁港の今季水揚げ量は、大船渡が昨季比35%減の428トン、気仙沼が21%減の186トン。女川(宮城県)と宮古は、いまだに水揚げがない。
 女川魚市場の加藤実専務は「東日本大震災後、初水揚げがこれほどずれ込んだのはまれだ。今後、水揚げが増えてほしい」と願うばかりだ。
 宮古水産物商業協同組合は、全国からサンマの直送便約3000件を受注しながら全く発送できていない状態だ。大船渡市でも一部業者が近く宅配便の受注を休止する方針だ。
 不漁はサンマの季節を彩るイベントも直撃した。
 気仙沼市で10日に予定されていた「海の市サンマまつり」は1週間延期された。例年、東京の「目黒のさんま祭り」にサンマを提供してきた宮古市は、北海道から7000匹を取り寄せる事態となった。
 地元水揚げのサンマ商品が目玉の缶詰製造「ミヤカン」(気仙沼市)も原料調達に苦慮。三浦健一業務部長は「価格が高い上に痩せたサンマしかいない。9月は期待できない」と嘆く。
 スーパーを展開するマイヤ(大船渡市)のバイヤーも「原料がないと、みりん干しなど年間の加工商材にも影響しかねない」と先行きを危惧する。


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2017年09月12日火曜日


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