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新型の小規模発電用「フランシス水車」秋田県や早大が共同開発へ

水車の共同開発協定を結んだ(左から)宮川教授、東北小水力発電の和久礼次郎社長、佐竹知事
新型フランシス水車のイメージ図(早大宮川研究室提供)

 秋田県と早稲田大、東北小水力発電(秋田市)は12日、小規模水力発電用の新型フランシス水車の共同開発に向けた協定を結んだ。渇水期など水量が少なくても効率良く発電できるのが特長で、2020年度に県鎧畑(よろいばた)発電所(仙北市)で実証実験を行い、21年4月の発売を目指す。
 フランシス水車はランナー(羽根車)を水圧で回す構造で、国内の水力発電所で多く使われている。新型は羽根車を改良し、流量が少ない状況にも対応できるようにする。
 流量変化15〜110%(一般的な小規模水車は30〜105%)、落差変化50〜150%(同60〜140%)、効率40〜90%(同30〜85%)を目標にする。本年度、設計に着手し、18年度に試作機の製造を始める。
 試作機は鎧畑発電所の3号機として設置する。最大出力300キロワット、発電水量は0.834立方メートル。総事業費は国の補助金を含め約4億円。県は試作機の購入費など約3億円を支出する。
 協定締結後、県庁で記者会見した早大理工学術院の宮川和芳教授(流体機械)は開発のポイントとして「羽根の枚数を増やし、効率を高めるため強度を保ちつつ薄くする」と説明した。
 同発電所1、2号機(最大出力計1万5700キロワット)は発電に最低限必要な流量が多いため、渇水期は職員が手動で運転と停止を繰り返している。年間約3分の1は停止し、事務所や設備維持で年約800万円の電気代がかかっている。
 渇水期に3号機を運転することで、1、2号機の間欠運転は不要となる。停止中の電気料金は年約300万円に減るという。
 佐竹敬久知事は「新型水車の商品化で、電力供給が不十分な海外の発展途上地域でも大いに役立つ物になる」と期待した。


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2017年09月13日水曜日


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