宮城のニュース

<塩釜神社勝画楼>江戸期の旧書院 塩釜市が無償で譲り受け現地保存へ

勝画楼の内部。「格式を重んじた武家の接客空間」と評価された=13日、宮城県塩釜市

 塩釜神社(宮城県塩釜市)が所有し、解体方針を決めていた江戸期の旧書院「勝画楼(しょうがろう)」について、佐藤昭塩釜市長は13日、臨時の記者会見を開き、建物を無償で譲り受け、現地で保存することを明らかにした。「仙台藩主との関係が深く、歴史的価値が高い」と判断した。傷みが進んでいることから保全措置を施した上で文化財の指定を目指す。
 佐藤市長は「市が実施した調査で、想像以上の貴重な歴史遺産であることが分かった。末永く継承していきたい」と述べた。
 周辺には旧えびや旅館、旧亀井邸、杉村惇美術館と歴史的建造物が点在しており、「歴史や文化を探訪する建物群の一つとして活用したい」と意欲を示した。
 本年度中は建物の清掃などを実施し、来年度に市の文化財指定を目指す。歴史まちづくり法に基づき国の交付金が得られる歴史的風致維持向上計画の認定も視野に入れ、どのような公開方法が可能か検討する。
 勝画楼は木造平屋で床面積は224平方メートル。塩釜神社を管理する別当寺として江戸時代まで栄えた法蓮寺の旧書院と伝わる。塩釜神社は昨年12月、強風で屋根が損壊する恐れがあるとして解体を決定した。一方、市議会が保存を求めて決議案を可決するなど解体を惜しむ声が広がっていた。
 塩釜神社の野口次郎権宮司は「建物の補修など神社で対応し切れない部分があったが、保存・活用に向けて良い道筋になった」と述べた。保存を求めて署名活動をした市民グループ「塩釜の魅力を発信する会」の末永栄子代表は「市民に後押しをしてもらった。多くの人に見てもらえる建物にしてほしい」と語った。


関連ページ: 宮城 社会

2017年09月14日木曜日


先頭に戻る