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<ツール・ド・東北2017>宝の島最高の眺め 奥松島の魅力PR

身ぶりを交え、奥松島の魅力を説明する木島さん(右)ら観光ボランティアのメンバー=16日午後0時40分ごろ、東松島市の大高森山頂

 16日に開幕した「ツール・ド・東北2017」(河北新報社、ヤフー主催)は、東松島市が初めて会場に加わった。風光明媚(めいび)な奥松島がコースになり、地元では今大会を機に東日本大震災で入り込み客数が落ち込んだ観光の復興につなげようと期待が高まる。住民らは震災で地域が傷ついた悲しみを笑顔に変え、全国のライダーを出迎えた。

 「島々がきれいだね」「いい眺めだ」
 東松島市宮戸島の大高森(標高105メートル)の山頂で、ライダーたちは松島湾の絶景に声を上げた。
 新設の「奥松島グループライド&ハイキング」(70キロ)は、自転車での走行に加え、山歩きや震災の記憶を伝える施設の見学など観光の要素を取り入れた。
 「宮戸島は宝の島であり、宝の海」。案内した奥松島観光ボランティア会事務局の木島新一さん(67)=同市宮戸=は、こう強調し続けた。「日本三大渓の嵯峨渓は有名だが、新宮戸八景という景勝地もある」
 新宮戸八景は震災前の2009年、木島さんら住民が選定した。新浜岬など地元の人が身近に感じているスポットを集めた。
 震災の津波が押し寄せた宮戸島では、関連死を含め住民14人が命を失い、中には新八景の選定に関わった人もいる。新八景を案内するたびに、犠牲になった宮戸島の住民を思い出すという木島さんは「亡くなった人の分まで宮戸の魅力を発信したい」と力を込めた。
 同市宮戸の復興再生多目的施設「あおみな」に設置された大高森エイドステーションでは、月浜地区の民宿「山根」のおかみ小野ひろ子さん(59)ら約50人が、地元の名物をアレンジした「サラダのりうどん」でライダーを出迎えた。
 月浜地区では、震災前に20軒あった民宿が5軒に減った。宿泊者は大きく減少。観光客の足が遠のき、今も回復していない。
 サラダのりうどんの評判は上々で、小野さんは「島に多くのライダーが来てくれてうれしい。観光復興は『これから』。多くの人に再び島を訪れてほしい」と声を弾ませた。


2017年09月17日日曜日


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