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<基準地価>加速する仙台一極集中 競争力生む経済振興策を

 【解説】国土交通省が19日発表した基準地価は、仙台市と周辺市町村の上昇が一段と際立った。都市インフラが整う仙台圏への「一極集中」が加速する地価動向が、改めて浮かび上がった。
 地価上昇が続く泉区紫山や富谷市、名取市は100万都市のベッドタウン。加えて、仙台北部の工業団地や仙台港や仙台空港周辺の物流基地の通勤圏に位置し、需要が旺盛だった。
 全国的には雇用改善や住宅取得支援政策の下支え、訪日外国人客の増加を背景に地価の下落幅は縮小が続く。地方の都市部は中枢都市に限らず上昇地点が増えた半面、過疎が進む地域は人口減や商店街空洞化に拍車が掛かり、二極化構造が顕著になった。
 「仙台1強」の地価構造は強まるとみられるが、農業地域が存在感を発揮しているケースもある。国土交通省地価調査課の担当者は「生産性の高い農業が地価を維持する好例」として、秋田県大潟村の住宅地を挙げる。
 地価下落の著しい県内で、大規模農業を基盤とする大潟村の地点は2006年以降、変動がない。基盤整備や企業誘致が土地需要を喚起する都市部の地価動向とは一線を画す特徴だ。
 競争力と収益性の高い1次産業は地価維持に強みとなる。東日本大震災の復興需要が収束局面に入った被災地も含め、地域の特性を踏まえたきめ細かい経済振興策が求められる。(東京支社・片山佐和子)


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2017年09月20日水曜日


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