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<カラス対策>ドローンと音声で誘導実験 鳴き声作戦に手応えアリ

実験に使った飛行機型のドローンを手にする塚原助教。市中心部での実験結果には手応えを得た

 ふん害などに市民の苦情が絶えない街中のカラスを音声や小型無人機ドローンで移動させる実験が山形市中心部などで行われ、仲間の鳴き声などを聞かせて目標地点へ誘導することに成功した。実験に当たった山形市は「カラスを集団で移動させる手段として、新たな可能性が見えてきた」と手応えを語っている。

 実証実験は、総合研究大学院大学(神奈川県葉山町)の塚原直樹助教(動物行動学)らが協力し、市中心部と郊外の2カ所で実施された。
 このうち市中心部で13日にあった実験は、市役所周辺に集まるカラスの集団を約200メートル離れた県郷土館「文翔館」に誘導するのが目標。午後6時半ごろ、市役所前の樹木に止まった数十羽のカラスに向け、オオタカの声やタカと争うカラスの声を流すと、カラスは一斉に鳴いたり、周囲を旋回したりし始めた。
 続いて文翔館周辺のスピーカーから、カラスがねぐらに入る際に発する鳴き声を流すと、数十羽が順次、同館敷地内に移動した。仲間がねぐらに戻る声を聞き、より安全と考える方向へ移動したとみられる。
 塚原助教は「予想以上にうまくいった。初の試みだったが、鳴き声によるカラスの制御が可能になるかもしれない」と語った。
 郊外での14日の実験では、スピーカーを搭載したドローンを使い、タカと争うカラスの鳴き声を空中から聞かせた場合のカラスの反応を探った。
 ドローンを追い掛けるなど期待していた反応は見られず、数十羽のカラスは散り散りに飛び去った。塚原助教はドローンの塗装や音声の種類を変えたりして、引き続きドローンを活用したカラス対策を探る。
 実験は市が昨年11月に仙台市と締結した連携協定に基づく事業。両市はドローンを使ったビジネス創出を目指していることから、山形市が活用策の一つとしてカラス対策に着目した。


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2017年09月20日水曜日


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