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<おのくん>生まれ育った仮設住宅閉鎖へ「皆さんのおかげ」30日に感謝祭

仮設住宅の集会所で来訪者と談笑する武田さん(左)
おのくん作りの新たな拠点となる予定の「空の駅」

 東日本大震災で被災した宮城県東松島市の小野駅前仮設住宅が30日、閉鎖される。入居者の女性らがキャラクター人形「おのくん」を手作りし、年間2万人近い来訪者と交流してきた。「おのくんを通じて楽しい時間を過ごせた」。女性らは思い出を胸に刻み、最終日の30日に感謝祭を開く。
 東松島市によると、小野駅前仮設住宅の入居者は1日現在、11人。2011年12月には約280人がいたが、生活再建が進み、閉鎖が決まった。
 おのくんは靴下や綿が材料で、サルがモチーフの人形。自治会長武田文子さん(66)らが12年4月に作り始めた。1個1000円で販売し、全国的な人気を集め、国内外の延べ10万人が「里親」となった。グッズや絵本なども生まれた。
 現在は30〜60代の女性20人が仮設住宅の集会所のほか、市内の野蒜、牛網両地区に再建した自宅などでおのくんを作っている。
 震災から6年半となる今でも「里親」との交流が続く。その一人、兵庫県川西市の小野昂希(こうき)さん(22)は今月6日、初めて集会所を訪れ、「自分の名字と同じおのくんに会えてうれしい。見た瞬間、親近感が湧いた」と喜んだ。
 武田さんは「震災後、ここまで来られたのは応援してくれた皆さんのおかげ。これからも明るく、前へ進んでいきたい」と言う。
 おのくん作りの拠点は10月、JR陸前小野駅前の交流施設「空の駅」に移る予定。武田さんらは、地元食材を使った料理とコーヒーを提供したり、高齢者の居場所として活用したりする構想も描く。
 おのくんのPR活動などのプロジェクトに携わる同市の新城隼さん(46)は仲間を募っている。感謝祭本番、感謝祭に向けての催し、空の駅の運営など取り組みは多岐にわたり、「デザイナーやライターなどさまざまな人たちと一緒に構想を練り、形にしたい」と協力を呼び掛ける。
 集会所の連絡先は0225(98)8821。PR活動などに関する連絡先は「ソーシャルイマジン」0225(90)3314。


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2017年09月22日金曜日


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