宮城のニュース

被災した田園地域再生へ「農」力生かそう 古民家改修した交流拠点オープン

人々が集う場として活用されるアオヤ

 東日本大震災で被災した宮城県石巻市北上町に、農業を通じたコミュニティーの拠点「Village AOYA(ビレッジアオヤ)」がオープンした。築126年の古民家を改修した。利用者は宿泊しながら野菜作りなどを学べる。
 就労や移住を支援するプロジェクトの一環で、農業体験コースなどを用意。いずれも石巻市の一般社団法人「イシノマキ・ファーム」と合同会社「巻組(まきぐみ)」、農業生産法人「田伝(でんでん)むし」が連携して取り組む。
 アオヤは木造平屋で客室と交流スペース、キッチン、浴室を備える。地元の畑で採れた新鮮な野菜、北上産ホップを使ったクラフトビールなどを販売するスペースもある。
 宿泊定員は5人で、当面は主に短期利用者を受け入れる。2泊3日のコースは畑で気軽に農作業をしたり、農家を手伝ったりする。6泊7日のコースは同市中心部の観光交流施設「いしのまき元気いちば」への野菜の出荷も体験する。
 企業研修や学生インターン、修学旅行生の受け入れも目指す。北上町の空き家をシェアハウスとし、地方暮らしを希望する人たちに住んでもらう構想もある。
 ともに2015年実施の国勢調査と農林業センサス調査によると、北上町の人口は震災前と比べて約1300減り、農家は約180戸減少した。空き家は約30軒に上るという。
 イシノマキ・ファームの高橋由佳代表理事(53)は「住民は地域を守っていきたいとの気持ちが強い。アオヤで『農業を知る・学ぶ・つながる』を体験してほしい」と話す。
 北上町の農業大内弘さん(54)は「担い手のいない田畑が増え、地元農家だけでは手が回らない状態だ。多くの人に北上や石巻の良さを知ってもらい、農業者が増えてほしい」と願う。
 1泊1人4200円(昼食付き)。連絡先はイシノマキ・ファーム0225(25)4144。


関連ページ: 宮城 社会

2017年09月23日土曜日


先頭に戻る