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<仙台圏私のベスト本>(1)「ユタとふしぎな仲間たち」読むたび発見、気付き

佐々木ひとみさん

 読書の秋真っ盛り。仙台圏の方々にイチ推し本への愛を語ってもらった。

◎児童文学者 佐々木ひとみさん(53)=仙台市青葉区

 秋の夜長こそ本と向き合える良い機会だと思いますので、子どもから大人まで読むたびに新たな発見がある王道の成長物語がお薦めです。「二十四の瞳」(壺井栄著)も捨て難いですが、私の中では「ユタとふしぎな仲間たち」(三浦哲郎著、講談社)がナンバーワンです。
 物書きとして今年で17年になりますが、児童文学の道を選んだのはこの本との出合いがきっかけといっても過言ではありません。
 最初に触れたのは、この本が原作となっていた子ども向けのシリーズドラマです。主人公は東北地方のある村に都会から引っ越してきた少年。周囲とうまくなじめない中で「座敷わらし」と出合い、次第にたくましく成長していきます。ストーリーにぐいぐい引き込まれました。
 ドラマの後、劇団四季によるミュージカルにもなりました。小学校の体育館で生まれて初めて見たミュージカルがこの作品です。
 大人になってから原作にも興味を持って本を手に取ってみました。子どもの頃にドラマで見た怖いだけの話ではなく、ファンタジーになっていたのが発見できて新鮮な驚きでした。
 何度も読み返していますが、読むたびに発見や気付きがあり、自分の成長の度合いを測れる本でもあります。
(北條哲広)

[メモ] 東北地方の村に転校生「勇太(ユタ)」が引っ越してくる。ユタは環境になじめず、村の子どもたちからいじめに遭うが、座敷わらしたちとの出合いを通じて成長。村の子どもからも認められる存在になるが、座敷わらしたちと別れの時がやって来る。


関連ページ: 宮城 文化・暮らし

2017年09月26日火曜日


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