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<衆院解散表明>東北経済界 アベノミクス評価二分

 安倍晋三首相が衆院解散を表明した25日、東北の経済界からは「解散の大義」を巡り、判断を疑問視する声が上がった。首相の経済政策アベノミクスへの評価は分かれ、東日本大震災と東京電力福島第1原発事故からの復興と東北の経済再生を求める意見が相次いだ。

 仙台経済同友会の大山健太郎代表幹事は「突然の解散はいかがなものか」と首をかしげた。ただ、首相が解散の大義とした消費税の使途の変更には「教育への投資は将来的にプラスになるはずだ」と評価した。
 東北六県商工会議所連合会の鎌田宏会長(仙台商工会議所会頭)は「アベノミクスの成果が着実に現れ、経済が安定している中での解散」との認識を示す一方、「東北は震災復興の課題があり、アベノミクスの恩恵を実感するまでに至っていない」と指摘した。
 安倍政権は経済成長の起爆剤として訪日外国人旅行者(インバウンド)の誘客に力を入れ、東北でも成果が表れている。
 観光プロモーション会社VISIT東北(仙台市)の斉藤良太社長は「解散時期は不可解」と話しつつも「数値目標を定めたインバウンド政策で東北の受け入れ機運が醸成された」と政権の取り組みを歓迎した。
 八甲田リゾートホテル(青森市)の大嶋正敏支配人は「(与党議員の)自己満足のような解散。選挙で何かが変わると期待していない」と批判。「うちのように国内客がメインのホテルにインバウンド増加は関係なく、アベノミクスの恩恵もなかった」と突き放した。
 震災と原発事故に見舞われた東北は、人口減少が加速し、経済界は危機感を募らせる。
 福島県商工会議所連合会の渡辺博美会長は「福島の復興・創生、人口減少対策などについて具体的な道筋を明確に示してほしい」と要望。東北経済連合会の海輪誠会長は「復興加速化をはじめ、人口減少が進む地方の創生に向け、地域活性化を着実に進めてもらえる政権の樹立を望みたい」とコメントした。


2017年09月26日火曜日


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