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<モーグル>男子エース遠藤、最後の五輪 高得点へ戦略着々 エアの難度下げ完成度アップ

映像でエアの精度を確かめる遠藤(左端)。自身最後の五輪に向けて準備に余念がない=16日、長野県白馬村の白馬さのさかウオータージャンプ場

 フリースタイルスキー男子モーグルで、2010年バンクーバー、14年ソチの両冬季五輪代表の遠藤尚(27)=宮城・忍建設、福島県猪苗代町出身=が、平昌で悲願のメダルを狙う。得意のエアの完成度を高め、高得点を出すための戦略を着々と練っている。今季限りで引退する意向で、平昌が最後の五輪。日本のエースとして意地を見せる。
 今月中旬、長野県白馬村のウオータージャンプ場に、大きな水しぶきが上がった。身長170センチ台前半が多い男子モーグル界。179センチの長身から繰り出すエアは迫力十分だ。
 今季、その持ち味のエアで、あえて難度を下げようと考えている。第2エアを最高難度のコークスクリュー1080ではなく、コークスクリュー720グラブに。「自分をより大きく見せられる技を選びたい」と冷静に作戦を立てる。
 最高難度の技を決めるには、第1エアからスピードを落とし、慎重に第2エアに入らざるを得ない。技の完成度を上げ、さらにターンや時間点を含めると、難度を下げた方が得点を伸ばせるという計算だ。昨季世界選手権で堀島行真(中京大)が同様の戦術を採用し、日本男子で初めて優勝。遠藤の選択を後押しした。
 ソチ後はけがとの闘いだった。15年に腰、16年に右肩を骨折。けがの影響が残る昨季のワールドカップは、表彰台に上がれなかった。19歳の堀島が制した世界選手権では28位に沈んだ。日本のエースも今やベテラン。台頭する若手との争いも待ち受ける。
 それでも「(堀島の優勝に)悔しさはあるが、焦りはない」。今季は体を絞って体力面を強化。昨季苦戦したダブルフルツイストの精度は格段に上がっている。「若手の活躍は望んでいた状況で、刺激になる」と成長の糧にさえしている。
 バンクーバーは7位で日本男子初の入賞を果たしたが、メダルの期待を背負ったソチは15位だった。「不完全燃焼で終わりたくない」。最後の大舞台に悔いは残さない。(佐藤夏樹)


2017年09月27日水曜日


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