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<週刊せんだい>学都に技あり 専門学校(4)飼育熟知 ブーム後押し

サバンナモニターの「アユタン」をハンドリングする成田さん=仙台総合ペット専門学校
アルパカ「フラン」をブラッシングしながら注意深く観察する鈴木さん=仙台コミュニケーションアート専門学校

◎ペット関連他業界も人材に熱い視線/卒業生訪ね校外実習

<高い管理士合格率>
 少子高齢化や単身世帯の増加などにより、ブームが続くペット業界。人材を供給する専門学校も多様なニーズに応えるため、施設やカリキュラムの充実が進む。
 一見怖そうな顔をした全長80センチのトカゲ。健康状態を見ながら首や腹を優しく触る。「サバンナモニターの『アユタン』です。おとなしいですよ」。仙台総合ペット専門学校(仙台市青葉区)の爬虫(はちゅう)類実習室。世話をする飼育管理科2年の成田明文さん(19)が説明する。動物を人の手に慣れさせる「ハンドリング」は、飼育の基本動作だ。
 同校では、ほかにも、観賞魚を扱うアクアリウム実習室や、動物看護実習室など多様な施設を備える。看護、ドッグトレーナーなど6学科合わせて約250人が学ぶ。
 就職に有利な資格取得を積極的に支援しているのが特長。中でも、近年重みを増しているのが「愛玩動物飼養管理士」=?=。「業界で働く上で大きな強み」(菅原学教務課長)というほど重要性は高い。1、2級の合格率(16年度実績)はそれぞれ95.7%、96.0%。全国平均の81.9%、81.4%を大きく上回る。
 管理士2級の資格を持つ飼育管理科2年の熊谷理子さん(20)は先月、静岡県の企業から内定を得た。仕事場は高級ホテルだ。「犬猫同伴の宿泊客が多く、動物の扱い方が分かる点が決め手だったようです」と熊谷さん。動物を扱える人材には今、ペット関連以外の業界からも熱い視線が注がれている。

<全種類の世話経験>
 動物園・水族館の飼育員を夢見る約110人が学ぶのは、仙台コミュニケーションアート専門学校(宮城野区)。東京、大阪、名古屋、福岡に姉妹校があり、日本動物園水族館協会加盟151施設の約9割でグループの卒業生が活躍している。
 「エコ・コミュニケーション科」には、ウサギやカメ、フクロウなど約50種が飼育されており、学生は全種類の世話を通じて必要な経験を積んでいく。2年の鈴木清楓(さやか)さん(19)は、アルパカの世話を担う。「動物は話せないので観察力が大切。少しの変化も逃さないよう集中している」と話す。
 同校の強みは、卒業生の全国ネットワークを生かした校外実習。実習先には同校の先輩が多く在籍しており、内容の濃い学びができる点も魅力だ。教務部の坂本訓勧学科長は「継続的な採用につなげるためにも、厳しく指導している」と話す。

[愛玩動物飼養管理士]動物関係法令や各種動物の飼育管理について正しい知識を持った人材の育成のため、公益社団法人日本愛玩動物協会が認定する民間資格。動物取扱責任者の資格要件の一つとして、国や自治体から認められている。

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 週刊せんだいの9月のテーマは「学都に技あり 専門学校」です。夏休み期間中、これからの進路や将来の夢について考えた中学生や高校生の皆さんはたくさんいることでしょう。
 宮城県内には東北で最も多い約80の専門学校があり、東北6県から集った約1万7000人の若者らが目標に向かって知識や技術を学んでいます。その大半が立地する仙台市内で、各校が展開するユニークなカリキュラムなどを業種別に紹介します。
 憧れの職業に就き、活躍する卒業生たちの仕事現場も訪問しました。


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2017年09月28日木曜日


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