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<NTTドコモ>田んぼの水位 遠隔管理 ICT活用実験 無肥料、無農薬を実現へ

田んぼに取り付けたセンサーの前でタブレットを確認する農家(右)
田んぼの水位や水温を表示するアグリノートの画面(NTTドコモ提供)

 NTTドコモ(東京)は、宮城県南三陸町入谷の農家と連携し、ICT(情報通信技術)を使った無肥料、無農薬のコメ作りに取り組んでいる。水田にセンサーを設け、タブレット端末やスマートフォンで水位などを遠隔管理する。作業効率を上げるとともに、コメの高付加価値化に役立てたいという。

 実証実験を行っているのは同町の2軒の農家がササニシキを栽培する田んぼ計約30アール。端末に農業支援システム「アグリノート」を取り込み、センサーが計測した水位、水温、気温などを受信する。変化をグラフでも確認できるほか、写真や生育記録を残せる。
 無肥料、無農薬栽培を実現するためには、特に水位の管理が重要で、アグリノートが管理の徹底に役立つという。
 農家は、代かきを繰り返して土壌に酸素が少ない還元状態を作り出した後、ドコモ社員が研究結果を基に算出した適正な水位の14センチに設定。水位は従来より深いため水中の土に光が届きづらく、コナギなどの雑草が少なくなった。14センチより深いと稲の生育を阻害し、浅いと還元状態が弱まるという。
 協力農家の阿部勝善さん(66)は「毎日、足を運ばなくても田んぼの様子が分かり、体力的にも精神的にも楽になった。コメの出来にも満足している」と話す。
 NTTドコモは東日本大震災の復興支援を同町で展開し、持続可能なまちづくりにも関わる。同社東北復興新生支援室は「通信技術を駆使し、被災地から新たなブランドとして自然栽培米を全国に発信していきたい」と話す。
 同社は昨年、宮城県加美町でも同様の実験をした。


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2017年09月30日土曜日


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