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利府町 人口4.5倍に あす町制50周年

新幹線車両基地(手前)や県総合運動公園(中央)が立地する宮城県利府町

 宮城県利府町は10月1日、町制施行50周年を迎える。1967年に人口7800で歩みだした町は、仙台のベッドタウンとして発展し、現在は約4.5倍の3万6000人が暮らす。県道整備や大規模団地の開発、東北新幹線仙台車両基地の完成があり、大型商業施設の進出が続く。一方、高齢化が進む団地では「買い物などが不便で住みにくい」との声も上がる。

 稲作とナシが中心の農業の町は、74年の県道仙台−松島線整備が追い風になり発展した。
 同町春日の農家佐藤豊美さん(69)は「ナシは仙台や松島に売りに出掛けていたが、県道の交通量増加で沿道の店頭販売が軌道に乗った。地方発送との両輪で、市場価格に左右されない安定経営が実現した」と語る。81年には新幹線車両基地が完成。豊美さんは「町の発展に期待を膨らませた」と言う。
 84年には大規模団地開発の先駆けとして、しらかし台団地の分譲がスタート。団地の20周年誌作りに携わった同市しらかし台3丁目の無職佐藤博さん(79)は「地価が安く、新しいまちへの期待から茨城から移住した」と振り返る。
 団地開発は続き、人口増加が加速する。1万人(76年)から2万人(92年)に増えるのに16年かかったが、3万人(2000年)には8年で到達した。2000年にはジャスコ利府店(現イオンモール利府)が進出した。
 現在約3700人が住むしらかし台団地は、高齢化が進む。博さんは「団地内にあったスーパーが撤退した。車を運転できなくなったときの生活が不安。高齢者に優しい町へ、住民の声をもっと生かしてほしい」と語る。
 国立社会保障・人口問題研究所(東京)によると、2040年に推計人口の増加が見込まれるのは県内では名取、富谷両市と、利府町の3市町のみ。町は「大きな伸びは期待できないものの微増が続く」とみており、高齢化対策とともに人口増への対策も必要となる。
 鈴木勝雄町長(73)は「仙台市に隣接する地の利を生かし、商業施設の集約による町の発展を目指す。鉄道やバスなど公共交通機関の利便性向上も課題になる」と語る。


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2017年09月30日土曜日


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