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<杜の都のチャレン人>飽くなき探求心全開

愛機はイタリア製「アプリリア」。ハンドルやステップの位置を入念に確認する須貝さん

◎国内最高峰の2輪レースに挑戦し続ける/須貝義行さん(51)

 全開走行の2輪レーシングマシンが一瞬のうちに過ぎ去っていく。レースを翌日に控えたスポーツランドSUGO(宮城県村田町)のパドック。マシンを整備するメカニックや他チームの選手と談笑する。プロレーシングライダー歴32年。全国のレース関係者から「レジェンド」と敬われる存在だ。
 長年の経験を買われ、本業の傍ら国内主要サーキットのアドバイザーも兼ねる。管理者と利用者の間に立ち調整役を担う。誠実な人柄で他チームからの信頼も厚い。
 2輪との出合いは中学生の時。知り合いがバイクを乗り回す姿にあこがれた。「すげー面白そう」。高校の時免許を取った。誰よりも速く走りたい。卒業と同時に中古のマシンを買い、レースの世界へ。2戦目で優勝した。
 国際A級に昇格した1989年から、2輪レース国内最大のイベント「鈴鹿8時間耐久ロードレース」に参戦を続ける。以来参加は27回を数える。2004、05年と2年連続で総合6位を獲得。自分より上はホンダ、ヤマハなど大メーカーの直営チームばかり。純粋なプライベートチームとしては最上位といえた。
 結果は大事だが、「勝たなければ意味がない」という風潮には疑問を感じる。「目の前のコーナーをいかに気持ちよく回れるか、工夫することに価値がある。一つ一つの積み重ねの先に、速くてより安全な走りがある」
 現在、国内最高峰の全日本選手権JSB1000クラスにエントリーする。最高齢。周囲からは「そろそろ若手を走らせたら」と声が掛かるが、その気はない。限られた条件下で最大限の試行錯誤を繰り返し、結果を受け入れ、次へ進む。「バイクは自己を表現する最大のツール」だからだ。
 「まだまだやりたいことがいっぱいある」。飽くなき探求心を胸に、さらなる地平を目指す。(や)

[すがい・よしゆき]66年仙台市生まれ。仙台一高卒。チームスガイ代表。98年、米デイトナBOTTクラスで日本人初優勝。07年、世界耐久選手権シリーズ第2戦(スペイン)で6位入賞。仙台市太白区に妻と2人暮らし。


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2017年09月30日土曜日


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