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障害者自ら災害に備え 地域ぐるみ支援へ 東北工大研究者らワークショップ

災害時に必要な支援について話し合うワークショップ参加者

 災害発生時に障害者が必要とする支援を考えるワークショップに、東北工大の研究者が仙台市内の障害者や支援団体と取り組んでいる。9月上旬にあった初会合では、障害者自身がそれぞれの「防災帳」を作るなどした。今後は東日本大震災で浮かび上がった課題も踏まえ、地域ぐるみの支援の在り方を提案していく。

 ワークショップを開いているのは、ライフデザイン学部の古山周太郎准教授(福祉コミュニティーデザイン)。障害者支援団体「CILたすけっと」(太白区)の協力を得た。
 若林区の「せんだい3.11メモリアル交流館」であった初会合には、電動車いすの利用者や知的障害者ら計10人が参加。国立障害者リハビリテーションセンター研究所(埼玉県)の「障害者の災害対策チェックキット」に基づき、日頃の生活環境や介助状況、現在の備えなどを確認した。
 参加者は「電動車いすを利用し、腕の動作にも支障がある」「地域の防災訓練に参加したことはない」などと書き出した。
 地震でライフラインが1週間止まったとの想定で課題も話し合い、一人一人の状況に合わせた「防災帳」を完成させた。
 キット開発に携わった街づくり会社「おかのて」(東京都)の木村直紀代表は「1次避難所で障害者が生活するのは困難だと予想される。自宅で過ごせるように備えることが大切だ」と強調した。
 CILたすけっとの杉山裕信事務局長によると、震災時はヘルパーやボランティアも被災し、障害者の生活に支障が出た。地域ぐるみの支援が不可欠という認識から今後のワークショップには町内会関係者や地域防災リーダーらを招き、訓練などをする予定だ。
 杉山事務局長は「ワークショップは地域に理解者を増やすきっかけになり、心強い」と語る。古山准教授も「障害者の防災・減災への参加を明記した『仙台防災枠組』が採択された仙台で、新たな支援の仕組みをつくりたい」と話す。


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2017年09月30日土曜日


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