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海見えない悔しさ歌う 気仙沼のデュオ「ケンタックー」が防潮堤反対ソング

ライブで熱唱する畠山さん(左)と村上さん=9月23日、仙台市青葉区

 宮城県気仙沼市在住のアコースティックデュオ「ケンタックー」が、市内で進む防潮堤の建設に疑問を投げ掛けるオリジナルソングを各地で歌い続けている。22日には初めて東京で披露する。2人は「海が見えなくなるつらさと悔しさを伝えたい」とステージに立つ。

◎「街の景色壊さないで」

 ケンタックーは市内の小中高校で同級生だった村上健太さん(31)と畠山拓也さん(30)が、音楽で地元を盛り上げようと2015年9月に結成。仕事を抱えながら曲を書き続け、気仙沼や仙台のライブに参加して歌を披露してきた。
 中でも2人の思い入れの深い歌が、防潮堤に対する批判的なメッセージを込めた「ウミネコは鳴くよ今日もこの街で」だ。結成直前に畠山さんが作った。
 防潮堤で景色が変わりつつある港町を目の当たりにしたウミネコの嘆きや不安を伝える。軽快な曲調に乗せ、「最近じゃみんなうわさしてるんだ 大切な海辺が変わってゆくこと」「大好きなこの街の景色をどうか壊さないで 僕よりもずっと賢いあなたたちなら分かってくれよ」などと訴える。
 村上さんと畠山さんは、東日本大震災で大きな被害があった気仙沼市階上地区で生まれた。2人の自宅は津波で全壊。畠山さんは祖父母と叔母を亡くした。
 防潮堤工事が進み、畠山さんは「海と気仙沼を切り離すことはできないはずだ。反対の声が届かないもどかしさや悔しさもあった」と説明する。
 仙台市で9月23日にあったライブイベントでは、最後の一曲に選んだ。歌う直前、畠山さんは「天井よりも高い壁ができている。海が見えなくてつらくて、悔しくて。その思いを伝えます」と聴衆に語り掛けた。
 22日の東京ライブは、旧知のミュージシャンらと一緒に開く。村上さんは「歌って工事が中止になるわけではないだろう。それでも、自分たちの気持ちは伝え続けたい」と話した。


2017年10月02日月曜日


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