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震災教訓生かしフィリピン復興に貢献 東松島市にJICA理事長賞

北岡理事長(左)から賞状を受け取る古山副市長=東京・市谷のJICA市ケ谷ビル

 東日本大震災で被災した東松島市が、2013年11月に超大型の台風30号(台風ヨランダ)で甚大な被害を受けたフィリピン中部の復旧・復興に貢献したとして3日、国際協力機構(JICA)理事長賞を受賞した。震災の教訓を生かした海外協力の先進例として高く評価された。
 本年度の理事長賞は事業部門で9件が選ばれ、国内自治体では同市が唯一の受賞。東京・市谷で授賞式があり、JICAの北岡伸一理事長が「事業の成果は日本と相手国の信頼関係の強化に貢献した。受賞者の取り組みを模範としたい」とたたえた。
 古山守夫副市長は出席した受賞者約50人を代表して謝辞を述べ、「JICAの仲立ちで震災復興にいただいた協力を支援に生かすことができた」と語った。
 東松島市は、JICAの「台風ヨランダ災害緊急復旧復興支援プロジェクト」(14年2月〜16年3月)に参加。津波で被災した経験と教訓を生かし、台風被災地の再建を支援した。
 市職員らとフィリピン政府関係者らの相互訪問を通して、分別を徹底したがれき処理などの災害対応や、被災者の高台への集団移転を柱とする復興まちづくりを紹介。津波避難計画や備蓄倉庫を示し、備えの大切さを呼び掛けた。
 漁業者や民間事業者らも加わり、カキ養殖など生業の再生に向けた技術指導にも携わった。
 台風30号では最大瞬間風速80メートル超の暴風により、津波のような高さ約6メートルの高潮がレイテ島タクロバンなどを直撃。約8000人が犠牲になった。震災の被災地と同様の被害で復興過程も共通点が多いことから、JICAが東松島市にプロジェクト参加を要請し、市が全面協力した。


2017年10月04日水曜日


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