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<宮城知事選>「復興格差の解消を」プレハブ仮設になお6400人

知事選の候補者ポスターが張られた仮設住宅=5日、名取市

 知事選がスタートした5日、候補者2人とも東日本大震災からの復興の在り方を掲げる中、県内では沿岸部を中心に今も約6400人がプレハブ仮設住宅で暮らす。震災から6年半余りが過ぎても、いまだ再建の一歩を踏み出せない被災者からは、住宅再建の遅れなどに対する不満の声が聞かれた。
 「長くても4年で出られると思っていたのに。まだ復興のスタートラインにすら立っていない」。石巻市小船越の仮設住宅で暮らす無職高橋和男さん(66)は、いらだちを隠さない。
 自宅を再建する土地の引き渡し予定は今年末。一方、仙台市や岩沼市では既に全居住者が仮設住宅から転居を終えた。被害の程度は異なるとはいえ、「県政は仙台周辺にしか目を配っていないのではないか」と、復興の格差を感じるようになった。
 気仙沼市笹が陣の無職男性(78)も仮設暮らしが続く。原因は転居予定地の造成の遅れ。「6年以上も住んでいるからもう慣れた」と自嘲気味に語る。
 市内に新しい建物は増えたが、震災前のような地域ぐるみで課題に取り組む密接な近所付き合いはなくなった。「無駄な工事に無駄なお金を使っているようにも見える。被災地の未来をどうするのか真剣に考えて」と訴える。
 名取市の愛島東部仮設住宅の自治会長菅原忠男さん(67)は、買い物難民対策を求める。仮設住宅から災害公営住宅に転居した元住民たちから、スーパーやバス停が遠くなったと今も相談を受けるという。「どこの被災地でも出てくる課題。県が率先して取り組んでほしい」と要望する。
 時の経過とともに、被災地への関心が薄れているとも感じている。「選挙の時だけでなく、普段から被災地を訪れて住民の声に耳を傾けるべきだ」と求めた。


2017年10月06日金曜日


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