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<宮城知事選>多々良氏と村井氏 原発・処分場巡り激突

各候補者は初日から、放射性廃棄物処理などの課題を巡って舌戦を繰り広げた=5日午後1時10分ごろ、宮城県大和町(写真の一部を加工しています)

 東京電力福島第1原発事故後、今も引きずる難題を巡って主張は真っ向から対立した。5日告示された宮城県知事選(22日投開票)。立候補した現職と新人の2氏は放射性廃棄物の処理や原発再稼働の是非に触れ、最終処分場候補地の農村部、大票田の仙台に分かれて舌戦を繰り広げた。
 4選を狙う現職村井嘉浩候補(57)は午前10時半、農村地帯の加美町宮崎地区から遊説をスタート。冒頭に「この3期目で一番、ご迷惑を掛けた」と謝罪した。
 同地区は放射性廃棄物の処分場建設候補地。「村井帰れ!」。2014年8月に訪れた際は怒声に包まれた。今回はあえて真っ先に乗り込み、「反村井」を抑える秘策を展開した。
 「不安をあおる施設を無理に造らず、集約化して安全に長期保管すべきだと提案する」。国任せの姿勢を改める考えを明らかにし、積極的なリーダーシップを印象付けようと腐心した。
 同じ候補地の大和町、栗原市にも選挙カーを走らせた村井候補。「思い入れが強い場所」と言い切ったが、栗原では一転、処分場問題には一切触れなかった。
 「何しに来たんだ。楽勝だと思っているのか」。演説を聴いた70代農業男性は憤ったまま会場を去った。
 「女川原発の再稼働には同意しない」。新人多々良哲候補(59)は午前9時、仙台市青葉区で第一声。東北電力旧本店のビルまで約100メートルの街頭に立ち、脱原発知事の誕生を誓った。
 青葉区川内では処分場建設問題に言及。「しっかりと隔離保管し、放射能が拡散しない県政に転換する」と訴えた。初日に候補地1市2町を回った村井候補の姿勢を、「彼一流のパフォーマンス」と一蹴するほどの対抗心を見せる。
 多々良候補は、対立候補の擁立を目指す市民団体の一員だった。8月下旬から野党各党に要請したが候補者は現れず、9月下旬に自身が手を挙げざるを得なかった。
 知名度不足を補う野党勢力は、同日選の衆院選(10日公示)に精力を注ぐ。野党系が勝利した7月の仙台市長選を再現する道は険しい。「宮城が育んだ新しい政治文化は、市民と野党の共闘だ」と自らを奮い立たせた。


2017年10月06日金曜日


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