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<宮城知事選>候補者のプロフィル/多々良氏 反原発40年弱者に光

多々良哲さん

 宮城県知事選(22日投開票)に立候補した共に無所属の新人と現職の2氏は選挙戦2日目の6日、県の南部と北部に分かれて選挙カーを走らせ、支持を呼び掛けた。2人が立候補を決意した思いや県政運営のビジョン、これまでの歩みや信条などについて聞いた。

◎多々良哲さん(59)=無新(共推)

 市民運動に身を投じて約40年。「県庁の真ん中で東北電力女川原発の再稼働を止める。再稼働で県民が幸せになるとは絶対に思えない」。自分が知事になった姿を思い浮かべると、演説は自然と熱を帯びる。
 学生時代に携わった女川町での反原発運動が原点だった。原発建設が決定的になって悲嘆に暮れる住民に接し、「腹の底からの怒りに触れ、価値観が根底からひっくり返った」。物理学を学んでいたが、科学技術の進歩に疑念が膨らんだ。
 運動に傾倒し、大学を5年目で中退。仙台市の宅配専門生協に就職後、食の安全安心を基点に地産地消や自然エネルギーの推進、脱原発などに精力を注いだ。その中で「県民の暮らしに冷たい村井県政に大きな疑問を感じた」と言う。
 例えば、東京電力福島第1原発事故に伴う放射性物質で汚染された国の基準(1キログラム当たり8000ベクレル)以下の廃棄物処理問題。「お母さんたちは放射能の拡散に大きな不安を抱いている」。市民団体事務局長として、県に圏域処理方針に基づく試験焼却の断念などを求めてきた。
 「社会的に弱い立場に置かれがちな人に光を当てるのが政治。県民の暮らし、福祉、子どもを第一に考える県政に転換したい」。活動に裏付けられた信念を選挙戦で貫く。
 立候補表明は告示の約2週間前。独自候補擁立を目指す市民団体の一員だったが作業の難航で断念しかけ、周囲から要請を受けた。「現職の無投票当選は許されない」と決断した。
 座右の銘は非暴力、不服従を貫いたインド独立運動指導者マハトマ・ガンジーの「善きことはカタツムリの速さで進む」。自らの来し方に重ねる。趣味はロック鑑賞と読書。仙台市青葉区の自宅で妻公子さん(58)と2人暮らし。


2017年10月07日土曜日


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