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<衆院選>洋上投票の事前申し込みゼロ 「手続き面倒」敬遠か

洋上投票の受信装置の操作を確認する気仙沼市選管職員

 衆院選で遠洋漁船の乗組員らが一票を投じる「洋上投票」を巡り、宮城県内で唯一の実績を持つ気仙沼市で事前の申し込みがない。ピーク時は160人以上が投票したが、2012年衆院選以降の国政選挙は4回連続で投票ゼロの状態が続く。かつて洋上投票実現に向けて熱を上げた港町も、政治への関心が薄まっている。
 洋上投票は国政選挙で行われる制度で、00年の衆院選以降に実施されている。公示前に出航し、投票日以降に港に戻る船が対象。船長が公示前に投票送信票を国指定の選管で発行してもらい、公示翌日から投票日前日までファクス投票する。
 県内では石巻、塩釜両市も洋上投票の指定自治体となっているが、気仙沼市選管外での実績はない。かつて気仙沼の漁業関係者が熱心に運動し、公選法改正に導いた経緯がある。
 気仙沼市選管によると6日現在、船からの投票用紙の請求はない。市選管によると00年参院選から10年参院選まで計8回の国政選挙で延べ313人が利用。01年参院選では165人が投票したが、12年以降はゼロが続く。
 気仙沼遠洋漁業協同組合(気仙沼市)の三浦一彦専務理事は遠洋漁船の減少に加え、船長の負担の大きさを原因に挙げる。船長は船員全員の選挙人名簿登録証明書を集め、市選管に提出する手続きが求められる。
 三浦専務理事は「漁船員の高齢化が進み、面倒な作業は避けるようになったのではないか。政治への関心も低くなった」と指摘する。
 気仙沼、石巻両市選管は6日、洋上投票のデータを受信する装置を各市役所内に設置した。今回の衆院選では初めて海洋実習生の投票が可能となる。県の海洋実習船「宮城丸」に乗った石巻市の宮城水産高と気仙沼市の気仙沼向洋高の生徒が、石巻市選管に投票する見込みだ。


2017年10月07日土曜日


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