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<原発被災者福島訴訟>原告「原状回復、全体救済を」

 10日に判決が宣告される福島地裁の被災者集団訴訟で、原告側は居住地の空間放射線量を原発事故前の水準に当たる毎時0.04マイクロシーベルト以下に下げるよう求めている。居住していた地域ごとの「全体救済」を目指している点も、先行した前橋、千葉両地裁の訴訟と異なる。
 原告側は「放射性物質に汚染されていない環境で平穏に生活する権利が侵された」として原状回復を要求。国や東電は「(除染の)範囲や方法が特定されていない。行政権発動を伴う請求は(民事裁判では)不適法」と反論してきた。
 原状回復は前橋、千葉両地裁では争われなかった。ただ、福島県内の生産者らが農地の放射性物質除去を求めた訴訟では今年4月、福島地裁郡山支部が「手段が技術的に確立されていない」などとし、訴えを却下した。
 「全体救済」に向け、原告側は各地域の代表が陳述する方法を採用。賠償額の妥当性が一人一人に示された前橋、千葉両地裁の判決とは異なり、地域ごとに判断される見通しだ。原告側の主張に沿った判決となれば、地域全体に請求権が存在するとして提訴の動きが拡大する可能性がある。
 今回の訴訟で原告側は1人当たり月額5万5000円を請求。原告のうち避難区域にいた40人は古里を奪われたとして、別に1人2000万円も求めている。


2017年10月07日土曜日


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