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<里浜写景>秋の海に広がる虹色の花畑

秋の訪れとともに松島湾で始まったノリの養殖。生産者は狭い網の目の中で小舟を操りながら、苗の手入れに励んでいる=宮城県七ケ浜町の馬放島付近
松島湾のカラフルノリ棚

 海も空も青く澄み渡った松島湾の秋。絹織物を水にさらしたかのような景色が広がっていた。
 湾内の馬放島(まはなしじま)(宮城県七ケ浜町)近くの浅瀬が、華やかな色のしま模様に染められている。竹で固定された網に植え付けられたのはノリの種(胞子)。潮の満ち引きで、海中に沈んだり空気にさらされたりしながら成長していく。
 「この辺りの海はミネラル分に恵まれている。だから豊かな風味とうま味がある」と七ケ浜町の生産者の星博さん(65)。
 育苗期間は約2週間。のりの品質を上げるには、何を置いても丈夫な苗に育てなければならず、生産者の腕の見せどころになる。
 立派に育つよう験を担いでいるのかどうか定かでないが、自分の好きな色のロープを選んで「苗床」にする生産者が多いという。虹のようなお花畑には、ノリ養殖に懸ける思いが詰まっている。(文と写真 写真部・庄子徳通)

<メモ>宮城県産のりの出荷量は、昨シーズンの実績で約4億1900万枚。全国5位になる。穏やかな松島湾内での種苗期間がすぎると、ノリの苗は外海などに移されて11月上旬に収穫が始まる。例年、11月後半には全国のトップを切って初入札が行われる。


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2017年10月08日日曜日


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