宮城のニュース

「仙台の食文化に彩りを」青葉区にハム・ソーセージ専門店 震災が転機 店主の松本さん静岡からUターン

ドイツの製法でハムを作る松本さん

 本場ドイツや欧州各国の製法で作るハム・ソーセージ専門店「アインベルク」が4日、仙台市青葉区上杉2丁目にオープンした。店主の松本力さん(44)は茨城の名店で修業を積み、静岡で独立開業した。店は人気だったが、東日本大震災がUターンを決意させた。
 仙台市出身の松本さんは宮城県農業短大で食品加工を学んだ。当時は就職氷河期で、希望する食肉加工の求人は少なく、茨城県守谷市でサラリーマン生活を送っていた。
 自宅近くに全国的に有名なハム・ソーセージ専門店があり、客としてよく訪れ、本場の味に心を揺り動かされた。2005年ごろ、職人募集の張り紙が目に入り、妻を説得し店の門をたたいた。
 修業は6年に及んだ。ドイツ食肉マイスターの資格を持つ店主の技術を徹底的に習得。松本さんは「常に同じ仕事を続け、同じ味を客に届ける大切さを教わった」と振り返る。
 店主も認める職人となり、11年3月、静岡県御殿場市に専門店を開業した。同市は同業者が多く、ハム・ソーセージの激戦区。ライバルの職人からフランスやイタリアの製法も学んだ。
 店はにぎわい、経営も順調だったが、Uターンの思いは募る一方だった。
 「間もなく開業というタイミングで震災が起き、つらい思いをしている人たちを御殿場から見ていた」
 現在、店にはチューリンガーソーセージやリヨナーなどドイツやフランスのソーセージが並ぶ。イタリアの伝統製法で作る生ハムも提供する予定だ。
 松本さんは「欧州各国の本場の味を提供し、仙台の食文化に彩りを添えたい。専門店でしか味わえないものを提供したい」と話す。
 営業は午前10時〜午後7時。定休は火曜日と第1月曜日。連絡先は022(796)5286。


関連ページ: 宮城 社会

2017年10月11日水曜日


先頭に戻る