宮城のニュース

<囲碁天元戦>一力七段 初戦敗れる

天元戦で第1着を打つ井山天元。左は一力七段=11日午前、愛知県豊田市

 囲碁の井山裕太天元(28)=棋聖、本因坊、王座、碁聖、十段=に仙台市出身の一力遼七段(20)が挑む第43期天元戦5番勝負(中日新聞など新聞三社連合主催)の第1局が11日、愛知県豊田市であった。二百七十三手までで黒番の井山天元が中押し勝ちした。初の7大タイトル獲得を目指す一力七段は黒星スタートとなった。持ち時間各3時間のうち、残りは両者とも1分。第2局は27日に札幌市で行われる。

◎シノギ勝負 一歩届かず

 【解説】黒番の井山天元が5手目に右下で三三に入る、人工知能(AI)囲碁ソフト流の布石で碁が始まった。「井山天元がこんなに早く三三に打つのは見たことがない」と控室の棋士が指摘する。
 黒が右下隅を地にし、白番の一力七段が外側に厚みを築く。白6からは定石で穏やかな立ち上がりとなった。
 右上の黒カカリから競り合いが始まる。その途中、右下で抱えられていた黒一子が黒29と逃げ出して今度は黒が下辺に厚みを築く。互角の展開だ。
 中盤、左辺で戦いが起き、黒の攻め、白のサバキが続く。黒67のボウシから黒はさらに攻め立て、白は地を稼ぎながらシノギ勝負に出る。
 中央の白はシノギ切ったが、終盤、右辺の攻防で黒がポイントを挙げ優位に。その後、白が右上でコウを仕掛けて追い上げたが、わずかに届かなかった。(河北新報囲碁記者 田中章)

◎9時間の激闘ファンも注目

 対局場はトヨタ自動車本社から東約5キロの小高い丘の上にあるホテル3階。午前9時開始の5分前にまず一力七段が姿を見せ、布で碁盤を拭き清める。
 続いて入室した井山天元が上座に座り、腕時計を外して畳に置く。立会人の彦坂直人九段が「時間になりました」と声を掛け、対局が始まった。
 終局したのは午後6時すぎ。昼食1時間を挟んで9時間にも及ぶ激闘が終わり、両対局者は約150人の囲碁ファンで満員の大盤解説会場に。
 井山天元は「左下でうまく白にさばかれ、中央白への攻めの戦果を挙げなければ大変だと思っていた。右上のコウの勝負となって少し黒のコウ材が厚そうでした」と勝因を語る。
 一力七段は「中央の白が攻められ、苦しいと思っていた。その後いい勝負になったが、(右辺の攻防で)もう少しいい図があれば…」と振り返った。

【河北新報データベースで見る一力遼七段の歩み】
http://www.kahoku.co.jp/2017igo-itiriki/index.html


関連ページ: 宮城 文化・暮らし

2017年10月12日木曜日


先頭に戻る