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<小動物と暮らす>ウサギ編[1]草食支える長い盲腸

かわいらしい姿で人々を魅了するウサギ。扱い方などについては、間違って認識されていることも多い=仙台市青葉区、仙台総合ペット専門学校
 かわむら・やすひろ 1965年仙台市生まれ。名取北高、麻布大獣医学部獣医学科卒。同大学院修士課程修了。動物病院勤務などを経て、94年川村動物クリニック開業。仙台総合ペット専門学校非常勤講師。宮城県傷病野生鳥獣救護員。宮城県家畜防疫員。

 皆さん、こんにちは。今回から、ウサギやハムスター、フェレットなど小動物の飼い方について隔週で語っていきますので、よろしくお願いします。
 ウサギは昔から最も身近に飼育されてきた動物にもかかわらず、かなり間違った認識を持たれています。恐らく本来ウサギが、ペットとしてではなく実験動物や家畜として飼われてきた歴史があるからでしょう。
 日本では昔、哺乳類(四足動物)を食べてはいけないとされた時代がありました。しかし、ウサギを食用にしたいがために、鶏と同じように1羽2羽と数えるようになったといわれています。少なくとも今の時代にウサギを鶏と同じように呼ぶのは慎むべきではないかと私は思います。
 近年、マンションでのペット飼育が増えてきたことに伴い、犬や猫の代わりにウサギを飼う人が多くなっています。20年ほど前から種類も増え、小型、大型、長毛、垂れ耳など、姿形も多様になってきました。容姿はさまざまですが、解剖生理学的部分においては、ほぼ同じものと考えて差し支えありません。
 ウサギはペット動物の中で体の大きさに比べて最も長い腸を持ってます。理由は、「完全な草食動物」だからです。完全な草食動物とは基本的に緑の葉っぱだけを食べる動物を指します。ですから、学校で飼育しているウサギに給食の残りのパンをあげるのはとてもいけない行為なのです。
 最大の特徴は、胃の5〜6倍もある大きな盲腸です。盲腸で「盲腸便」と呼ばれる特殊な艶のある軟便を作ります。中には良質のタンパク質やビタミン類が含まれており、自分の肛門に直接口を付けて食べるのです。
 これを「食ふん」と呼び、食ふんができなくなると1カ月程度で貧血を起こして死ぬといわれています。このことからウサギは、「盲腸便栄養を営む動物」といわれているのです。
(川村動物クリニック院長 川村康浩)


2017年10月13日金曜日


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