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<マイナビ・挑戦の軌跡>(下)融合 新戦力チーム成長促す

7日の千葉戦でボールを追うゴリー(中央)とフォード(左)。2人はチームに刺激を与えた=ユアスタ仙台

 今季のマイナビベガルタ仙台レディース(仙台)は、移籍でチームを離れた大黒柱・MF川村に頼りがちだった体質の改善を余儀なくされた。それは新戦力と経験豊富な選手との融合につながった。
 オーストラリア代表2人が加入し、FWフォードはチーム最多6得点のMF安本に次ぐ4得点。物足りなさが残る半面、相手のマークを引き付けカウンターの好機を演出するなど、得点数だけでは計れない存在感があった。MFゴリーは狭いスペースに切り込む速さを見せた。2人とも「利き足でない足の使い方が上達した」と日本で会得した技術を挙げる。
 越後監督は新たな視点で選手の力を見極めた。けがを乗り越え、3年目で初めて全試合に先発したDF万屋は大きく成長した一人。「リーグ戦で多くの試合を経験し、広い視野で落ち着いてプレーできるようになった」と実感を込める。
 GK斉藤は連日の居残り練習の成果を発揮し、先発の機会をつかんだ。経験値を高めた万屋と斉藤はMF佐々木繭、DF市瀬に続き、初めて日本代表入り。新人のMF三橋は「与えられたポジションで全力を尽くす」と言う通り、前線や最終ラインで活躍した。
 チームの融合には不安定さも伴った。昨季は全試合を2失点以内でしのいだが、今季は3失点以上が3試合で総失点は昨季の20から23に。ホームでの敗戦は1から4に増えた。敗戦6試合のうち5試合は無得点と、先制された後の戦いに課題を残した。佐々木繭、市瀬やMF嘉数、FWの有町、井上らの故障は誤算だった。
 それでも、経験を糧に選手たちは前を向く。DFラインを統率した北原は「今年は去年の縦に速いサッカーにつなぐサッカーが加わり苦戦したが、成長の手応えは感じている」と来季への飛躍に思いを巡らせる。
 ベガルタ仙台の西川善久社長は「4位という結果は不本意だが、川村が抜けた中、最低限のところで踏みとどまったと思う。日本代表選手も育っている」と、ここまでを総括する。
 次は皇后杯。リーグ戦最終節の千葉戦終了後、主将のMF田原はマイクを握り、サポーターに呼び掛けた。「4位はチーム一丸で戦った結果。期待に応えられず申し訳ない。最後にタイトルが取れるよう頑張ります」


2017年10月13日金曜日


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