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<衆院選東北>地方どう語る 主要政党の公約・政策をチェック

 22日投開票の衆院選は憲法改正、消費税増税、原発政策など国家のありようを争点に各地で舌戦が繰り広げられている。ともすれば陰に隠れてしまいそうな地方政策はどう語られているのか。東北で関心の高い農業政策、地方分権、地域活性化に関し、主要政党の公約・政策を点検した。

◎農業政策/安定経営手法探る

 コメの生産調整(減反)が2018年産から廃止され、農政は大きく転換する。自民、公明両党は農家の経営安定策として、飼料用米など戦略作物の本作化に向け産地交付金などの予算の恒久的な確保を掲げる。
 希望の党は既存の農業関係補助金を「大胆に廃止」し、農家への直接支払いに一本化するとした。農業の成長産業化を目指す日本維新の会はコメ輸出を強力に推進し、戸別所得補償の適用対象を「主業農家」に限定するという。
 「安倍政権による直接支払交付金の廃止をやめる」と主張するのは共産党。立憲民主党は戸別所得補償の法制化を強調し、社民党は「政府の責任で再生可能な米価を保証する」と訴える。
 環太平洋連携協定(TPP)や日欧の経済連携協定(EPA)は自民、公明が推進の立場、共産、社民は反対の立場を鮮明にする。希望、維新、立憲民主は政策集で特に触れていない。

◎地方分権/道州制に温度差も

 道州制は自民、希望、維新が導入を掲げるが、推進姿勢には差がある。積極的なのは希望と維新だ。
 希望は手始めに公共事業の権限と予算を移管する。憲法8章(地方自治)を改正し、課税自主権などを規定するほか、政令市を道府県から独立させる「特別自治市」実現も目指す。
 「東京一極集中から多極型国家へ」を旗印にする維新は、国の省庁出先機関を原則廃止し、職員18万人の地方移管を進めるとする。
 これに対し、自民は道州制は「国民的合意を得ながら進める」と若干慎重に表現する。全国町村会などの根強い反対の声に配慮したとみられ、導入までの間は広域連合や道州制特区法の活用を検討するとした。
 立憲民主は旧民主党政権の「一括交付金」復活を盛り込む。社民は憲法の「地方自治の本旨」を生かした権限、財源の移譲を目指す。

◎地域活性化/魅力向上交流促す

 各党が多彩なアイデアを打ち出す。自民が掲げるのは「ローカル・アベノミクス」の実現。観光客を呼び込む観光地域づくりに取り組む。地方大学の魅力向上で若者の就学、就業も後押しする。公明は高齢者の移住で多世代交流を図る「生涯活躍のまち」づくりを全国500カ所で進める。
 東京都知事が党首の希望は都市政策が中心。東京、大阪、名古屋の3都市連携による大経済圏「東海道メガロポリス」誕生が目を引く。大阪府知事が代表の維新も統合リゾート(IR)実現の法整備など、都市型の地域活性化策を掲げる。
 共産は国の中小企業予算を1兆円に増額するなどし、「大都市と地方の格差是正」による地域経済の再生を公約にする。立憲民主は地域公共交通の活性化を盛り込み、社民は地方の中小企業を守る日本版「地域再投資法」制定を目指す。


2017年10月14日土曜日


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