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<衆院選宮城>選挙区ルポ(下)5区 有権者増、訴え届くか 6区 本人不在、県議ら奔走

 衆院選は22日の投開票まで9日に迫り、攻防は日増しに熱を帯びている。政権継続による安定を掲げる自民党の候補者に対し、野党再編で分裂した希望の党や立憲民主党、無所属の候補らは刷新を訴えて切り崩しに挑む。県内6小選挙区で繰り広げられる戦いの現場に迫った。(敬称略)

◎宮城5区

 政権与党の一員としての実行力を強調した。
 自民党前議員勝沼栄明は13日朝、石巻市の街頭で気勢を上げた。近くには東日本大震災の災害公営住宅が立ち並ぶ。「皆さんは歯を食いしばり頑張ってきた。復興完遂が私の使命だ」
 2014年の前回は公示直前に比例北海道から国替えし、当時民主党前議員だった安住淳に挑戦。約3万票の大差で退けられた。
 今回は区割り変更で松島、大郷、南三陸の3町が加わり、有権者が約3万人増えた。陣営は「勝沼が勝たなければ地域の未来はない」と序盤から3町を重点的に回り、浸透を図る。
 党本部もてこ入れを図る。13日は地方創生担当相梶山弘志が応援のマイクを握り、終盤には復興相吉野正芳も入る。
 野党再編の激流にさらされた民進系の安住は、約25年ぶりに無所属で戦う。「唯一の地元出身候補」と地域代表を強調する。
 公示日の10日。安住は石巻市から南三陸町歌津の商店街へ向かい、約50人の聴衆に誓った。「歌津と石巻は震災で被災した仲間。最後まで責任を持ってこの地域の復興に取り組む」
 議席を7期守り、強固な支持基盤を築いたが、編入された3町での後援会発足は間に合わなかった。
 15日以降は新潟、神奈川、佐賀の各県などで民進系候補の応援に奔走する予定もある。陣営は「安倍1強の流れを変える。『裸一貫』での戦いは大変厳しく、終盤になるにつれ勝沼に追い詰められるだろう」と警戒。後援会組織がフル回転し、票固めを進める。

◇宮城5区立候補者
勝沼 栄明42☆医師     自(二)前(2)(公・日推)
安住  淳55 元財務相   無◆前(7)
〔注〕☆は比例代表との重複立候補者。◆は解散時民進党公認の立候補者 

◎宮城6区

 本人不在の緊急事態を、全域に広がる分厚い組織がはねのけようとしている。
 公示翌日の11日朝、JR古川駅前で伊藤康志大崎市長、地元選出の県議、大崎市議が総出でチラシを配り、自民党前議員小野寺五典への支持を呼び掛けた。
 「国を守るため本人は東京で懸命に頑張っている」。選挙カーに乗り込んだ「代役」たちが、防衛相の実績を訴え続けた。
 小野寺は北朝鮮情勢の対応で選挙区入りできない。地元県議が地域ごとに戦略を練り、票固めを進める。
 県内唯一の自民、共産の一騎打ち。陣営は2014年衆院選の10万1200票超えを目指すが、不安材料もある。「前回より安倍政権への批判は強い」(県議)。5区に編入した南三陸町で前回獲得した5300票の穴埋めも不可欠だ。
 選対本部長の畠山和純県議は「防衛相の実績は、与野党問わずに地元で評価されるはずだ」と自信を見せる。
 「戦争か平和かを選ぶ選挙。私が唯一の野党候補。防衛大臣との一騎打ちに挑ませてほしい」。13日に登米市中心部に立った共産党新人横田有史が力を込めた。
 共産党推薦の県知事選候補とも連動して従来の組織票を固めると同時に、「反自民、打倒安倍政権」を旗印にリベラル層の掘り起こしを図る。前回民主党候補が獲得した3万2000票の取り込みに躍起だ。
 公示直前には、県議時代から旧知のリベラル寄りの自民党関係者にも接触した。横田は「党派を超えて、予想以上に反応がいい」と一定の手応えを感じ始めている。(敬称略)

 ◇宮城6区立候補者
小野寺五典57☆防衛相    自(岸)前(6)(公・日推)
横田 有史73 党県副委員長 共 新 
〔注〕☆は比例代表との重複立候補者。◆は解散時民進党公認の立候補者 


2017年10月15日日曜日


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