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<秋田弁護士殺害>国賠訴訟16日判決 警察官の対応が争点

 秋田市の弁護士津谷裕貴さん=当時(55)=が2010年11月、自宅で菅原勝男受刑者(73)=殺人罪などで無期懲役=に刺殺されたのは警察官の不適切な対応が原因だとして、遺族が秋田県と菅原受刑者に慰謝料など約2億2300万円の支払いを求めた国家賠償訴訟の判決が16日、秋田地裁(斉藤顕裁判長)で言い渡される。110番で現場に駆け付けた警察官の対応と死亡との因果関係が最大の争点で、地裁がどう判断するのか注目される。
 主な争点は表の通り。原告で津谷さんの妻良子さん(60)は警察官の行動に関し、自身の証言や津谷さんの服に残る刺し傷の鑑定を基に「菅原受刑者から拳銃を取り上げた津谷さんを、警察官2人が犯人と思い込んで両腕をつかんだ結果、菅原受刑者に攻撃の隙を与えた」と主張した。
 警察内で緊急性が高い事件と認識されず、警察官が防刃チョッキを着ていなかったとも指摘し「必要な装備を持って速やかに菅原受刑者を制圧していれば、刺されることはなかった」と県警の過失を追及した。
 県(県警)側は、刺された瞬間の目撃証言がないことや、臨場した警察官らの証言を根拠に反論。「瞬時の判断で対応し、警察官としての職務を全うした」と正当性を強調している。
 良子さんは意見陳述や弁論で、調書の作成など事件後の捜査や県議会での答弁を巡り「県警が真相を隠している」と言及し、県側は「そうした事実はない」と真っ向から否定している。
 事件の確定判決によると、菅原受刑者は10年11月4日早朝、離婚を巡る裁判で元妻の代理人だった津谷さんに恨みを持ち、拳銃や剪定(せんてい)ばさみを改造した刃物を持って津谷さん宅に侵入。通報で駆け付けた警察官が津谷さんを犯人と間違えて取り押さえた隙に刃物で突き、死亡させた。


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2017年10月15日日曜日


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