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<仙台圏私のベスト本>(10)「銀の匙SilverSpoon」 農業高生心の成長描く

 読書の秋真っ盛り。仙台圏の方々にイチ推し本への愛を語ってもらった。

◎市八木山動物公園飼育展示係長 千田圭さん(49)=仙台市泉区

 4月から仙台市八木山動物公園(太白区)で働いています。3月までは市の食肉市場(宮城野区)で牛や豚などを食肉に加工する仕事をしていました。
 お薦めは人気漫画「銀の匙(さじ) Silver Spoon(シルバースプーン)」(荒川弘作・画、小学館)です。農業高校に進学した主人公が戸惑い、壁にぶつかりながら仲間と共に成長していく物語です。
 漫画に出てくる食肉市場の仕事を知ってもらおうと数年前、娘にクリスマスプレゼントで複数巻まとめて渡し、大変気に入った様子でした。クスッと笑えるギャグも盛り込まれ、男女問わず幅広い世代に楽しんでもらえると思います。
 何げないせりふに名言が多いのも魅力で、印象に残っているのは「ばかはロクでもないものに金を使う。賢いやつは自分の成長のために使う」。アルバイトの初給料をもらった主人公に、バイト先のおばあさんが言ったセリフです。
 主人公は悩んだ末、自分が愛情込めて育てた豚の肉を買うために使いました。考えようによっては残酷で、覚悟も要る行動ですが、私たちが食べる動物の肉には命があったことに、主人公が真っすぐ向き合おうとする姿に感動しました。
 同様に動物の命と向き合う仕事をしている私も、成長していくための行動を心掛けたいです。
(岡田芽依)

[メモ]進学校での激しい学力競争に敗れ、自信を失っていた主人公・八軒(はちけん)勇吾が「寮があるから」との理由で入学した農業高校が舞台。仲間との出会いや、初めての農業・酪農の体験を通じて成長していく姿が描かれている。14年に映画化された。


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2017年10月16日月曜日


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