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<にゃんとワンポイント・実践編>怖い歯周病、人と同様

後藤千尋(ごとう・ちひろ)1983年仙台市生まれ。宮城一女高、酪農学園大獣医学部獣医学科卒。東京都内のペットクリニック勤務を経て、2008年からノア動物病院勤務。東北動物看護学院講師。比較眼科学会所属。

 皆さん、こんにちは。今回から「にゃんとワンポイント 実践編」を担当します。これまでお話ししてきたさまざまな飼育法や、病気の予防法についてより具体的に、隔週で語っていきますので、よろしくお願いします。(獣医師の後藤千尋さんが担当します)

◎犬猫の歯磨き

 人の歯周病の有病率は20代で約7割、60代で約9割にも上ります。人と同様、犬猫も成熟した3歳以上の8割超が歯周病にかかっているってご存じでしたか?
 まずは、ペットの歯肉を観察しましょう。赤みがあれば歯肉炎のサイン。口臭がしたり、歯と歯肉の境目に白いドロッとしたものがあったりすれば化膿しているかもしれません。
 歯周病は、歯と歯肉の縁にたまった歯垢(しこう)の中に含まれる歯周病菌が引き起こす病気です。歯肉は菌に触れることで炎症を起こします。赤く腫れた歯肉と歯との間には歯周ポケットができます。ポケットに入り込んだ菌をかき出すのは困難です。見えないところで病気は進行し、最後は歯を支える骨が壊れていきます。
 歯周病の進行を食い止めるために「プラーク(歯垢)コントロール」を行いましょう。人用犬猫用どちらでも構いませんが、毛が柔らかく、ヘッドが小さい歯ブラシを選んでください。
 大事なのは歯周ポケットの中の菌をかき出すこと。強く押し当てると、ポケットに毛が入りません。優しくなでるように、歯肉縁に沿ってブラシをかけます。少なくとも1日1回行ってください。歯垢は3日で石灰化し、歯石を作ります。歯石の上から歯磨きをしても効果は限定的です。
 始めは口の周りを触るだけ、次は唇をめくる、歯に触れる、少しだけこすってみる、といったように、徐々に慣れさせるようにします。無理やりは禁物です。できたらフードなど、ご褒美を与えると効果的です。
 歯ブラシを見るだけで逃げたり、かみついたりする子もいますから、その子に合ったケアの方法を、動物病院の先生と一緒に考えていきましょう。(獣医師)


2017年10月20日金曜日


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