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<東京五輪>「復興ホストタウン」応募ゼロ 被災3県の市町村、日程も人手も足りず

 2020年の東京五輪・パラリンピックに向け、東日本大震災で被災した岩手、宮城、福島3県の自治体を対象に新設された「復興『ありがとう』ホストタウン」の応募が不調だ。10月末の締め切りに対し、応募は19日現在ゼロ。事務局の内閣官房は締め切りを延長する方針を決めた。
 復興ホストタウンは、被災地の国際交流や復興支援を目的に、政府が9月に新設を発表。10月13日までに3県で市町村向けの説明会を開き、募集を始めたが「日程がタイトで検討が間に合わない自治体が多い」(岩手県)のが実情だ。
 3県や市町村によると、応募の検討を進めるのは現在、遠野市、陸前高田市、岩手県野田村、宮城県南三陸町など岩手、宮城両県の数市町村にとどまる。
 宮城県の担当者は「被災自治体は応援職員の力を借りて復興に当たり、人手を割けない現状もある」と指摘。福島県は「原発事故の風評被害の克服に向け多くの市町村に関わってほしいが、多くの課題を抱える自治体は優先順位を考えると難しい面もある」とみる。
 復興ホストタウンは、震災時に支援してくれた海外各国の関係者と交流を図る取り組み。政府が経費の半分を交付税措置し、計画作りから支援する。
 政府は東京五輪の開催効果を全国に広げるため、海外選手の合宿などを受け入れる「ホストタウン」を15年度から募集し、全国252自治体(179件)が登録。被災3県では宮城県蔵王町など10市町(9件)が登録したが、被害が大きかった3県沿岸部では仙台、いわき両市だけだった。
 このため、被災自治体の参加を促そうと合宿の受け入れを前提とせず、応募段階での相手国の了承も必要としないなど要件を緩和した「復興『ありがとう』ホストタウン」を新設した。
 事務局は「復興に追われる自治体との温度差は認識しているが、意向のある自治体はまず手を挙げてほしい。復興状況を発信する機会になる」と話す。


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2017年10月20日金曜日


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