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<衆院選東北>激戦区ルポ(6完)福島1区/背水の陣 反安倍結集

福島1区の候補者の街頭演説に耳を傾ける聴衆=13日、福島市

 比例復活の芽を摘み、背水の陣で臨んだ「無所属」の3文字が、非自民結集の旗となってはためく。
 福島1区の大票田、福島市。18日夜、民進党系無所属前議員(比例東北)金子恵美の個人演説会の壇上には共産、社民各党の県議、連合福島の関係者が並んだ。
 「国民の声を聞かない安倍政権を止める。政治を私たちの手に取り戻す」と金子。「反安倍」の受け皿を強く意識して呼び掛けた。

<あうんの呼吸>
 金子は一時、希望の党への合流方針を示したが、改憲と安保法制容認を受け入れず無所属で立候補。1区を主戦場と捉えてきた民進県連を混乱させた。
 苦渋の判断は、非自民の歯車をかみ合わせた。共産が候補を取り下げ、金子の自主支援に回った。共産との共闘に断固反対だった連合福島も推薦を決定。蓮舫ら民進の党代表経験者の応援も相次ぐ。
 「市民の中から立ち上がった『反安倍』の受け皿。野党共闘という認識はない。共産とは『あうんの呼吸』だ」。民進県連幹部の口調も滑らかになった。
 自民との一騎打ちは接戦のまま最終盤に入った。
 「最後の最後に問われるのは金子自身」。陣営関係者は浮動票に加え、保守色もある従来の金子票のつなぎ留めが鍵とみる。

<組織フル回転>
 対する自民前議員亀岡偉民。「野党共闘」「野合」批判が鋭さを増す。
 「政策も理念も違うのに票のためだけにまとまった。福島から共産思想の芽を出していいのか」
 福島市で15日にあった演説会。亀岡は金子陣営への敵対心をあらわにした。
 前回2014年は金子に5307票差で辛勝した。共産候補は約1万6000票を獲得。これが金子に流れたら…。昨年の参院選福島選挙区で、自民の現職閣僚が野党統一候補に敗れた苦い記憶がよみがえる。
 「共産は組織もあり、戦い慣れている」。自民県連幹部は危機感を隠さない。
 党本部は前哨戦から本格参戦した。公示前の今月4日に経済産業相世耕弘成、公示日には首相安倍晋三が福島市に乗り込んだ。
 「亀岡先生が負ければ日本の損失だ」。筆頭副幹事長小泉進次郎は13日、JR福島駅近くで、約2000人を前に力を込めた。
 足元では200を超える後援会と企業団体がフル回転。陣営は地区ごとに連夜、選対会議を開く。
 「最後の一人まで声を掛けてほしい」。18日夜、福島市の選対会議は総力戦で戦う決意を確かめ合った。
 日増しに強まる攻勢に、自民が誇る組織力が活性化してきた。(敬称略)



 【福島1区立候補者】

金子 恵美52 無●前(1)
亀岡 偉民62☆自(細)前(3)
          (公推)

〔注〕☆は比例代表との重複立候補者。●は解散時民進党公認の立候補者


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2017年10月21日土曜日


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