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<羽生結弦>チェンと小差2位 初挑戦の大技4回転ルッツ成功で新たな引き出し

男子フリーで4回転ルッツを跳ぶ羽生

 【モスクワ共同】フィギュアロシア杯最終日は21日、モスクワで行われ、男子は昨季の世界選手権王者でショートプログラム(SP)2位の羽生結弦(ANA、宮城・東北高出)が初挑戦の4回転ルッツを決めたフリーで1位となったが、合計290.77点で2位に終わった。昨季の四大陸選手権覇者で18歳のネーサン・チェン(米国)が合計293.79点でGP初制覇。
 羽生はSP1位のチェンと5.69点差で迎えたフリーで3種類の4回転ジャンプを着氷したが、予定したループが3回転になるミスもあり、シニア参戦後8季続けてGP初戦での優勝を逃した。

◎「悔しい気持ちで少しずつ強くなっていく」さらなる高みへ

 ジャンプでアクセルに次ぐ高難度なルッツの4回転。羽生は五輪シーズンのGP初戦で実戦に初めて組みこんだ。和の趣がある映画「陰陽師」の音楽を使うフリーの演目「SEIMEI」の冒頭で、スピードに乗って踏み切ると柔らかな着氷でこらえ「現状では良くやった」。しかし、その後は細かなミスが出て、両手を広げたポーズで締めくくると顔をしかめた。
 モスクワ入り後の練習で片足での着氷が約2割の中で勝負強さは発揮した。1.14点の出来栄え点も得たが「難しいジャンプにばかり手を付けていると他のジャンプに影響が出る」。次の4回転ループは3回転、後半の4回転トーループは2回転となったことが響き、チェンに合計で3.02点届かなかった。4回転を3度降り、表現面の5項目全てで9点台を並べたが「素晴らしいジャンプを持って、素晴らしいバレエ的表現をする」とチェンの演技をたたえた。
 9月の今季初戦で高得点の4回転ルッツを跳ぶ計画もあったが、右膝痛で断念した。今回も万全な状態ではなく、周囲に「(いつもGP)初戦は駄目なんですよね」と漏らしていたが、失敗が許される時期に大技に挑んで形にした。
 シーズン序盤に4種類目の4回転を成功させ、五輪金メダルを争うチェンらライバルに重圧をかける引き出しは増えた。「悔しい気持ちで少しずつ強くなっていく」。日本のエースは前だけを見て、さらなる高みを目指す。


2017年10月22日日曜日


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