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<囲碁王座戦>一力七段、初戦は黒星

王座戦で初手を打つ一力七段。左は井山王座=20日午前、横浜市

 囲碁の七大タイトル(棋聖、名人、本因坊、王座、天元、碁聖、十段)を再独占した井山裕太7冠(28)に、仙台市出身の一力遼七段(20)が挑む第65期王座戦5番勝負(日本経済新聞社主催)の第1局が20日、横浜市で打たれ、白番の井山王座が168手で中押し勝ちした。初の七大タイトル獲得を目指し王座、天元の両棋戦に臨んでいる一力七段は、11日の天元戦に続き黒星スタートとなった。王座戦の第2局は11月18日に神戸市で行われる。

◎7冠復帰の井山「勝てたのは運」

 5番勝負の初戦を制したのは井山王座だった。今回の対局直前、昨年失った名人を奪還し再び7冠を達成した勢いをそのままに、一力七段の力を封じ込めた。
 名人戦からわずか3日、井山王座は勝利の余韻に浸る間もなく、奪還後初の7冠防衛戦に臨んだ。一力七段はその壁を打ち破ろうとする一番槍(やり)だ。
 開始早々、激しい戦いとなった。一力七段が挑戦者らしく気合よく攻める。井山王座も巧みに反撃し、がっぷり四つの勝負が続く。最後は井山王座が一力七段の攻めをかわし逃げ切った。
 井山王座は「中央の白が攻められ、苦しい碁だった。自信がなかっただけに、勝てたのは運が良かった」と話す。
 一力七段は「中央の白を切って勝負になったと思ったが、その後がまずかった。正しく打てばまだ難しかった(勝負できた)」と振り返った。

◎激しい攻めかわされる/一力七段

 【解説】井山王座が一力七段の攻めをかわし、力を出させなかったのが勝因だった。
 碁盤の四隅が全て小目に打たれる最近では珍しい布石で始まった。白番の井山王座が左上にかかって競り合いが始まる。
 白が左辺に地を取り、黒番の一力七段が上辺の白石を挟んで攻める。戦いは上辺から中央に拡大し、黒の攻め、白のシノギが続く。
 両者とも最強手を繰り出し、一歩も引かない。気合の応酬だ。
 白はシノギ切ったが、次に一力七段は左下で仕掛け、隅の黒を捨て石にして黒97から黒105と中央の白を分断し、黒107と下辺に黒地を作りながら攻める。
 だが、この攻防でも井山王座は黒地を削った上で上辺の白と連絡し、黒の攻めをかわす。結局、左辺の白地が大きくまとまり、黒を振り切った。(河北新報囲碁記者 田中章)

【河北新報データベースで見る一力遼七段の歩み】
http://www.kahoku.co.jp/2017igo-itiriki/index.html


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2017年10月21日土曜日


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