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版画家・斎藤清さん 生誕110年と没後20年迎え福島2カ所で企画展

ムンクの版画が並ぶ会場=福島県柳津町の斎藤清美術館
展示されている「会津の冬」シリーズ=福島市の福島県美術館

 生誕110年、没後20年を迎えた福島県会津坂下町出身の版画家斎藤清さん(1907〜97年)の企画展が福島県内の2カ所で開かれている。柳津町の斎藤清美術館はノルウェーの画家エドバルト・ムンク(1863〜1944年)の作品を合わせて展示。福島市の県美術館は「会津の冬」シリーズの全115点を一堂に並べている。
 開館20周年を迎えた斎藤清美術館の企画展は「ムンク×斎藤清展」(29日まで)。斎藤さんが影響を受けたムンクの9点と斎藤さんの60点を見比べられる。
 ムンクの9点は国内の美術館所蔵の版画。愛と生命がテーマの連作「生命のフリーズ」の「接吻(せっぷん)」「横たわる裸婦(大きなマドンナ)」「ヴァンパイア」といった代表作が並ぶ。
 斎藤さんの「憩い」(66年)は窓辺に座る女性の木版画。差し込む光で女性のシルエットを浮かび上がらせた表現に、ムンクの影響がうかがえる。
 斎藤さんは30代で美術誌を通してムンクの作品に出合い「北欧的な幻想や夢に東北生まれの自分が共感を覚えた」と語っていた。
 一般700円、高校・大学生500円、中学生以下無料。連絡先は斎藤清美術館0241(42)3630。

 県美術館は「斎藤清からのメッセージ展」(12月10日まで)を開催中。「会津の冬」シリーズは、斎藤さんが亡くなる前年まで描き続けた。生前に譲り受けた100点と遺族から借りた15点を展示している。
 版木なども紹介。版画研究者の桑原規子聖徳大教授の講演(29日午後2時)や斎藤さんをよく知る早川博明館長の講演(11月23日午後2時)もある。
 美術館は斎藤さんから約300点の寄贈を受けており、企画展は6回目。荒木康子学芸課長は「海外の様式も取り入れた斎藤さんが会津について創作し続けた理由を感じ取ってほしい」と話す。
 一般・大学生1000円、高校生600円、小中学生400円。連絡先は県美術館024(531)5511。


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2017年10月26日木曜日


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